題名『稲作民俗の源流―日本・インドネシアー』
内容 日本人の主食である米。その恵みに感謝し、それを絶やさないための神事や伝統行事を見つめなおし、 稲作民族の生き方を探る書。A5判上製カバー 343ページ本体価格 5,000円2001年2月刊 |
2001年2月20日に第1刷発行! 上記本の写真と内容 詳細は左をクリック!
『稲作民俗の源流―日本・インドネシアー』私が20年間にわたり民俗調査してきたのを、この程一冊にまとめて2001年2月20日に、 題名『稲作民俗の源流〜日本・インドネシア〜』として出版することになりました。全国の ジュンク堂・紀ノ国屋・旭屋などの主要書店の店頭に置かれる予定です。 本は、343ページで口絵と表紙写真17枚、本文中の写真112枚、図・イラスト52点が入っ ていて読みやすくなっています。 本の内容は、下記に紹介させて頂きましたが、特に京都・滋賀・奈良やインドネシア等の民俗 行事を中心にまとめています。 第4章 古代駅制・山本駅と『竹取物語』「歴史シンポジウム」で同大名誉教授の森浩一氏が
と紹介されました。京田辺市が『竹取物語』発祥地では、と『筒城』に発表した私は、地元 の歴史を研究し続けてきた甲斐がありました。 また、第1章 神社以前の祭祀〜オハケと御仮屋〜 では、京都祇園祭「三条御供社」の オハケや、城陽市「水度神社」のオハケ、奈良「生駒山口神社」のオハケなど多くの珍しい 事例を紹介しています。 この他、第2章 例祭の古式神饌について〜京都・奈良・滋賀を中心に〜 では、 御棚神饌・・・上賀茂神社 春日神社 稲作以前の神饌・・・水度神社「栗や榧」 北白川天神宮「高盛御供」 唐菓子・・・春日若宮「ぶと」 日枝神社「ちん」 月読神社「ゆとう」下鴨神社「ぶと」 大和神社「ブトノクチ」 祇園社「ふと」「桂心」 神仏に共通する神饌・・・談山神社「百味の御食」春日若宮「御染御供」 白山神社「百味の御食」 佐牙神社・・御旅所百味 日枝神社「ちん」 月読神社「ゆとう」 下鴨神社「ぶと」 大和神社の「ブトノクチ」 祇園社「ぶと」 酒屋・両社神社の「笠餅」 穀類を蒸したもの・・・天皇神社「盛相」 玉田神社「しらむし」 北野天神宮「菜種御供」 大和神社「ちまきと牛の舌餅」高木神社「鳥御供」 棚倉涌出宮「御供」 八幡神社「御供盛り」北白川天神宮「盛相」 「カブト」 北野天満宮「甲御供」 老杉神社「御供」 男女のシンボル・・・高木神社「五百母祭り」 上賀茂・下鴨神社「葵桂」 棚倉涌出宮「男根」 八幡神社「男根・女陰」 人身御供・・・老杉神社「ヒトガタ御供」 杉山神社「人身御供」 倭文神社「人身御供」 瑞饋神輿・・・北野天満宮「瑞饋神輿」 大将軍八神社「瑞饋神輿」 棚倉孫神社「瑞饋神輿」 御上神社の「瑞饋神輿」 御園神社「瑞饋神輿」 など、一般では見られなくて秘儀とされている貴重な京都・滋賀・奈良の特殊神饌を、多くの 写真や図それにイラスト入りで紹介しています。 私が京田辺市三山木の「佐牙神社」について書いた、第3章 南山城、山本の宮座と講では、 佐牙神社の年中行事や神宮寺それに伊勢講・日待ち講など、他の宮座では見られなくなった貴重な 民俗行事を江戸・明治・大正・昭和の古文書をもとに紹介しています。 このほか 第5章 神々の島”バリ”の民俗儀礼 第6章 民俗の宝庫 インドネシアkトラジャ 〜葬送・新築・豊穣・結婚儀礼を中心に〜 もあり、日本と同じ「稲作民俗」であるインドネシアの葬送・新築・豊穣・結婚儀礼を日本の民俗と 比較しています。 自費出版なので500冊と他の本のように多くありませんが、興味のある方に読んで頂けたらと 思っていますので、紙面のどこかで紹介して頂ければ光栄です。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 出版社は「文理閣」図書出版 〒600−8146 京都市下京区七条河原町西南角
直接出版社への申込みも可能ですが、郵送料が必要となりますので御了承下さい。 なお内容については HP http://www.eonet.ne.jp/~koizumi/ (内容の一部は上記のHPで御覧になれます)
※お問い合わせは、ここへメールをお送り下さい。
私が住んでいる京田辺市の村では、古くからの伝統行事が今も継承されている。 私は20代の頃より宮座や講などの行事に参加し、豊穣を祝う祭壇の見事さや御仮屋など色々の 神事に興味を持ちはじめた。調査研究を進めるうちに、日本民俗の源流にたどり着き、古来から 脈々と流れる文化の深さに感動した。 人類は、食物なくしては生き続けられない。日本では特に主食である米が、最も重要なもの であろう。我が国をはじめ東南アジアの稲作民族は、野の里、山の里、海の里に感謝するための 行事を毎年繰り返し、その恵みに感謝し「来年も豊作になりますように」と祈り、その種子を 大切にしてきた。日本においては、春は田植え前の予祝行事として水口などに供え物や飾り物を したり、秋には豊穣に感謝して今でもその収穫物をわざわざ古来の方式で穂済みして供えている。 古い形式をとどめる宮座の中には、縄文時代後期に米作が始まる以前の食物であった雑穀 (粟・稗・麦)など、現在では食べていない物を、神社に供えることを目的に、絶やさず作り 続けている所もある。神社神道の行事は、ただひたすら毎年同じことを繰り返すことに意義が あるとさえ言われている。つまり我々人間が生存し続けるためには、これら食物が一番大切である ということを神社神道は儀式の中で問い続けているともいえる。私たちが、これらを絶やさない ために、太陽と水に感謝し、これらを守り続けてきた祖先に感謝する行いが神祭りである。 年中行事の先祖供養、春秋の祭り、節句などの色々な儀式は、毎年繰り返すことにより、祖先を 敬い一体となることによって共同体の意識を高め、ひいては幸福な生活を導く糧となるのである。 今日、我々日本人の多くは神を信じる信じないは別として、正月には故郷へ帰り、家族一同 そろって新年を迎え、「今年も良い一年でありますように」と神仏に祈る。いくら科学文明が 発達し便利になっても、古来から変わらぬ我々稲作民族の生き方を数々の伝統行事や神事は伝え 残している。 本書は以上のような日本民族の良き伝統をあらためて見つめなおし、より多くの人達に伝え、 お互いに理解し合う一つの材料をさぐってみたいという試みである。以下本文では、京都・滋賀・ 奈良の神道や仏教を中心とした民俗儀式を始め、インドネシアのバリ島とサダン・トラジャに おける死者儀礼や結婚式などの稲作民族の秘事儀礼を中心に、なるべく多くの事例について列記 した。中でも一般の人達の目には、あまり触れられない秘儀や、深夜に行われているものも多く 紹介した。
本書は、京都民俗学談話会の会誌『京都民俗』と京田辺市郷土史会『筒城』に投稿したものに 加筆訂正を加えたものである。 まだまだ未熟であり、お目ざわりな点も多くあろうかと思われるが、私の小さな試みを受け止 めて頂くことができれば幸いである。
以下は、その「目次」です。
目次
口絵 はじめに
第1章 神社以前の祭祀 〜オハケと御仮屋について〜
The Religious Former Shrine Centering
Around"Ohake"and"Okariya"
(1).はじめに
(2).神社祭祀の変遷
(3).オハケについて
オハケの事例
城陽市「水度神社」 奈良平群町「生駒山口神社」 草津市「老杉神社」 京都「八坂神社」の山と鉾 京都「上御霊神社・下御霊神社」の剣鉾 奈良天理市「大和神社」の剣鉾 など多数
「榊挿し」の事例
京都 京田辺市「佐牙神社」「朱智神社」「咋岡神社」など御仮屋の事例
(4).御仮屋について
奈良 大安寺「八幡神社」 荒蒔町「勝手神社」 京都 京田辺市「佐牙神社」
奈良 川西町「糸井神社」 天理市「長岳寺」 桜井市「下居神社」 大嘗祭、御仮屋の事例
悠紀殿・主基殿 青柴垣
(5).稲作儀礼の神霊
奈良「春日若宮のおん祭」の稲束 天理市 下居神社の垂幣と新稲 大嘗祭の「魂祭り」 京都 大江町「元伊勢神宮」の縣税
(6).おわりに
第2章 例祭の古式神饌について−京都・奈良・滋賀を中心に−
The classical offerings of anual ceremonies −A Case Kyoto、Nara、and、Siga−
(1).はじめに (2).古式神饌の種類唐菓子
大嘗祭の神前 伊勢神宮の「日別朝夕大御饌祭」 1.朝御膳・夕御膳 伊勢神宮
2.御棚神饌 上賀茂神社 春日神社 3.稲作以前の神饌 水度神社の「栗や榧」 北白川天神宮の「高盛御供」 4.唐菓子
春日若宮の「ぶと」 日枝神社の「ちん」 月読神社の「ゆとう」 下鴨神社の「ぶと」 大和神社の「ブトノクチ」
祇園社の「ふと」「桂心」 5.神仏に共通する神饌 談山神社の「百味の御食」 春日若宮の「御染御供」 白山神社の「百味の御食」 佐牙神社・御旅所の百味百味
日枝神社の「ちん」
月読神社の「ゆとう」
下鴨神社の「ぶと」
大和神社の「ブトノクチ」
祇園社の「ぶと」
酒屋・両社神社の「笠餅」
6.穀類を蒸したもの
天皇神社の「盛相」
玉田神社の「しらむし」
北野天満宮の「菜種御供」 大和神社の「ちまきと牛の舌餅」
高木神社の「鳥御供」
棚倉涌出宮の「御供」
八幡神社の「御供盛り」
北白川天神宮の「盛相」「カブト」
北野天満宮の「甲御供」
老杉神社の「御供」
7.男女のシンボル 佐牙神社・御旅所の「百味」
高木神社の「五百母祭り」
上賀茂・下鴨神社の「葵桂」
棚倉涌出宮の「男根」
八幡神社の「男根・女陰」
8.人身御供
老杉神社の「ヒトガタ御供」
杉山神社の「人身御供」
倭文神社の「人身御供」
9.瑞饋神輿
北野天満宮の「瑞饋神輿」
大将軍八神社の「瑞饋神輿」
棚倉孫神社の「瑞饋神輿」
御上神社の「瑞饋神輿」
御園神社の「瑞饋神輿」
10.その他神饌
大神神社の「神饌松明」
伊勢神宮の「神饌松明」
(3).神饌の調整
1.神饌調整の場所
2.神饌の容器と盛り方
(4).神饌の運搬
1.頭上に乗せる
2.唐櫃などに納め担う
3.御供船に乗せる
(5).神饌の供え方
1.浄闇の深夜に供える
2.献饌の方法
3.息のかからないように供える
(6).おわりに
第3章 南山城、山本の宮座と講
The Miyaza of Sake Shrine, Yamamoto,minamiyamashiro
(1)、はじめに
(2)、村・神社・寺堂
佐牙神社の変遷
神宮寺と寿宝寺
(3)、宮座の組織と構成
座入り
太夫・中老・若座衆
神主
氏子
(4). 宮座と行事
年中行事
佐牙神社・御旅所の「湯立て」
佐牙神社の特殊神饌
(5). 宮座と芸能
能と神楽
額絵馬
(6). 宮座と講の交流
山本村の講
現存する山本村の講
伊勢講
愛宕講
日待ち講
念仏講
大師講
講の形態
(7). むすび
佐牙神社の「神幸祭」
(1).はじめに
(2).古代駅制の山本駅 山本駅の位置 (3).駅制・伝馬制 駅制・伝馬制の古記録 駅制・伝馬制の諸規定 駅長と駅子 駅子と伝使 (4).山本駅と「竹取物語」について
(5).おわりに
第5章 神々の島”バリ”の民俗儀礼 A Folk BARI
(1).はじめに
(2).住民の生活とくらし
ヒンドゥー教の社会
バリアガ
トゥガナン村(古代米)・トル二ャン村(風葬)
村の組織と慣習
稲の栽培と古代米 稲作と
儀礼(「水口祭」「稲の寺」「稲の母」)
古代米(赤米・黒米)
(3).バリの宗教と儀礼
バリ独自の儀礼 オダランの祭
家族の通過儀礼
結婚式
葬式(火葬儀礼)
その他儀礼
祭りと芸能
(4).おわりに
3.トラジャの民俗儀礼 「首狩り」 「アルック・トドロ」 死の儀礼 生の儀礼 水牛供議の葬送儀礼
葬送儀礼 (ランブソロ) アルック・トドロ
ディパ・ピトゥン・ポンギ ー上流階級の葬送儀礼ー
ディパ・タッルン・ボンギ ー中流 〃 −
あとがき
「あとがき」から
第ニ次世界大戦後の日本では、ややもすると欧米の文化が一番良い物とされ、日本古来の良い文化は なくなりつつあるが、一方、国や都道府県ごとに無形民俗文化財として保存し、復活する所も出てきて いる。 西暦2000年からは、成人の日が1月15日から1月の第2月曜日となったため、この年から私共の 地域では「日待ち講」の行事が第2日曜日に変わった。また、宮座や講の行事も最近簡略化され、この本に 記した行事も徐々になくなりつつある。あと数年で、その他行事も大幅な変貌をとげるものと思われる。 昭和から平成にかけて調査した日本の伝統的な民俗行事の記録としてここに残すことにより、日本人の 歩みが少しでも多くの方々の目に触れ、日本古来の良き文化を味わっていただければ幸いである。 私の表現不足や事例の報告で終わってしまったものもあろうが、少しでもこれらの素晴らしい民俗に 関心を持って頂き、自分達の誇りとして伝えていくことが、私たち日本人を始めアジア民族にとって 重要ではないかと思っている。 尚、この出版にあたり京都民俗談話会はじめ京田辺市郷土史会、それに多くの取材に協力して頂いた 方々、ご指導頂いた先生方、心より出版を引き受けて下さった文理閣の黒川美富子さんにお礼を申し上げ たい。また、最後に取材のあいだ家を守ってくれた家族にも感謝している。 2000年7月
上記内容の詳細は、下記の本で御覧になれます。
2001年2月下旬に、「稲作民俗の源流―日本・インドネシアー」として出版。
題名『稲作民俗の源流―日本・インドネシアー』
上記本の写真と内容 詳細は左をクリック!
※お読みになった方からメールをいただきました。
「稲作民俗の源流―日本・インドネシアー」を読んでお礼のメールをいただきました。 2005年8月5日 21:36
ディスカバリーチャンネルなどででリポートされている方から
とても中身が濃く、何度もまだまだ読み込める可能性を秘めた素晴らしい御本です!
御本の中にもありました「先祖と一体になる」という言葉!素晴らしい表現ですね。
これは「感謝」の枠を超えた人生観であり、宇宙観であり、哲学だと感じました。
タイトル 稲作民俗の源流 〜日本・インドネシア〜
初版発行 2001年2月20日 発行所 文理閣 図書出版 定価 5000円+税
========== 切取り線 ============ 切取り線 ====
特別特価(筆者発送分のみ)下記の郵便振込 講座番号に4000円をお振込ください。
定価5000円+消費税を、4000円(本の郵送料+消費税は当方負担)に ー著者直接の、予約申込ー
名 前
郵便番号
住 所
電話番号 FAX番号
Eーmail
4000円(本代+郵送料+封筒込み)を下記の郵便振込 講座番号へお送りください。
『郵便振込』 講座番号 00920-7-40389 加入社名 小泉芳孝
通信欄 稲作民俗の源流〜日本・インドネシア〜
なお発送は、上記が当方に到着しだい発送させて頂きます。
※お問い合わせは、ここへメールをお送り下さい。
下記をクリックして頂くと上記内容の一部を見ることが出来ます。
稲作民俗の源流
ふるさと京田辺市
Native place Kyo-Tanabe-City
寿宝寺 五大明王像 土葬の方法 年中行事 伊勢講 愛宕講 日待ち講
稲作民俗の源流
日本と世界
Fork customs of rice growing in the world and
Japan
神々の島”バリ”の民俗
タイ北部の少数民俗
インドネシア・トラジャの民俗
アンコール遺跡
神社以前の祭祀
オハケ 御仮屋の事例 百味 唐菓子
稲作民俗の源流 京田辺市 日本と世界 例祭の古式神饌 例祭の古式神饌(その2 )
稲作民俗に関係する主な出版物リスト 2005現在
●稲作の歴史 。
稲作の起源を探る 藤原 宏志 著 。 岩波書店。 1998
稲のきた道 。 佐藤 洋一郎 著 裳華房 。 1992
稲のことは稲にきけ 金沢 夏樹 編著 。 家の光協会。 1996
稲を伝えた民族 。 萩原 秀三郎 著 雄山閣 。 1987
稲のアジア史 1〜3 渡部 忠世 ほか著 小学館 。 1987
稲作民俗の源流 。 小泉 芳孝 著 。 文理閣 。 2001
水田をめぐる民俗学的研究 安室 知 著 。 慶友社 。 1998
稲の日本史 上・下 柳田 国男 ほか 筑摩書房 1975
稲の日本史 。 柳田 国男 ほか著 筑摩書房 1978
稲 。 菅 洋 著。 法政大学出版局 1998
日本人と米 。 諏訪 春雄 編 。 勉誠出版 2000
日本の古代米 。 佐藤 敏也 著 。 雄山閣 。 1971
近世の新田村 。 木村 礎 著 。 吉川弘文館 1995
近世の飢饉 。 菊池 勇夫 著 。 吉川弘文館 1997
コシヒカリ物語 。 酒井 義昭 著 。 中央公論社 1997
日本人はお米をどのくらい食べていたか 本間 俊朗 著 。 山海堂 。 2002
稲・金属・戦争 。 佐原 真 編 。 吉川弘文館 2002
新嘗の研究4稲作文化と祭祀 にひなめ研究会 編 。 第一書房 1999
米の日本史 。 土肥 鑑高 著 。 雄山閣出版 2001
米の語る日本の歴史 。 旗手 勲 著 。 そしえて 1978
水田ものがたり 。 山崎 不二夫 著 。 山崎農業研究所 1996
明治農書全集 第1巻〜第3巻 稲作 農山漁村文化協会 1983
日本農書全集 第29巻 。 農山漁村文化協会。 1982
お米の価格と時の動き 山口食糧事務所調査課 編集 山口食糧事務所調査課 1997
米のはなし T 。 横尾 政雄 著 。 技報堂出版。 1993
米のはなし U 。 横尾 政雄 著 。 技報堂出版。 1992
お米とともに 。 松尾 孝嶺 著 。 玉川大学出版部。 1976
米の事典 。 石谷 孝佑 編 。 幸書房 。 2002
写真で見る農民農具 。 農林水産技術会議 編 。 農林統計協会。 1988
古代の農具(日本の美術 第357) 黒崎 直 編 至文堂 。 1996
●世界の米作 。
写真でみる世界の米 World Rice 。 輸入食糧協議会。 1998
アジア・モンスーン 。 市原 基 著 。 朝日新聞社。 1993
アジア稲作文化紀行 。 森田 勇造 著 。 雄山閣出版。 2001
カリフォルニア米の開拓者 末広弥重 末広嘉秀,末広和信 著。末広和信 1987
世界の水田日本の水田 。 田淵 俊雄 著 。 山崎農業研究所。 1999
赤米を訪ねて 。 安本 義正 著 。 窓映社 。 1997
ビジュアル博物館 第66巻 農業 。 。 同朋舎 。 1998
照葉樹林文化と日本 。 中尾 佐助 著 。 くもん出版。 1992
データブック世界の米 。 小田 紘一郎 著 。 農山漁村文化協会1991
●稲作の祭礼 。
五節供の楽しみ 。 冷泉 為人 ほか著 。 淡交社 。 1996
稲の祭と田の神さま 。 酒井 卯作 著 。 戎光祥出版。 2004
稲作文化の世界観 。 嶋田 義仁 著 。 平凡社 。 1998
稲作儀礼と首狩り 。 鳥越 憲三郎 著 。 雄山閣出版。 1995
太陽と稲の神殿 。 小島 瓔礼 著 。 白水社 。 1999
稲の道・歌の道 。 鈴木 英夫 著 。 本阿弥書店。 1988
田の神 。 芳賀 日出男 著 。 平凡社 。 1959
稲の祭 。 酒井 卯作 著 。 岩崎書店。 1958
●農の写真と絵画 。
美しい日本のむら 。 全国水土里ネット 。 2003
水車の四季 。 室田 武 文 。 日本評論社。 1983
日本の棚田百選 。 青柳 健二 写真・文。 小学館 。 2002
棚田の謎 。 田村 善次郎 著。 OM出版。 2003
棚田百選 。 森田 敏隆 著 。 講談社 。 2001
棚田の四季 。 平松 純宏 写真。 グラフィック社。 2002
日本美術絵画全集 第7巻 伝狩野之信筆 四季耕作図 座右宝刊行会 編。集英社。1978
秘蔵浮世絵大観8 パリ国立図書館(代掻き、田植え) 講談社。 1989
室町時代の狩野派 元信印 耕作図屏風 都国立博物館編 中央公論美術出版1999
生誕150年狩野芳崖 四季耕作図屏風 〔狩野 芳崖 画〕 山口県立美術館。 1979
写真集農を歩く 。 南 良和 写真 。 全国農業会議所。 1992
水車史考 。 李家 正文 著 。 雪華社 。 1985
「農を撮る」フォトコンテスト作品集。 荒木 経惟 写真。全国農業協同組合連合会山口県本部 2001
●世界の米事情 。
図説食料・農業・農村白書平成13年度 。 農林統計協会。 2002
有機農業と米づくり 。 稲葉 光国 著 。 筑波書房。 2004
日本の農業150年 。 暉峻 衆三 編 。 有斐閣 。 2003
食糧の未来 。 OECD 著 。 中央経済社。 2000
ニッポンのコメ 。 大泉 一貫 著 。 朝日新聞社。 2001
アジアの農業・食料資源を考える。 日本大学生物資源科学部国際地域研究所 編竜渓書舎 1997
食料輸入大国ニッポンの落とし穴。 小倉 正行 著 。 新日本出版社。 2003
コメ改革の行方 。。 農林統計協会 。 2003
英国の政治と農業 。 吉岡 裕 編集監訳。 農林統計協会 2002
食糧確保の人類学 。 ヨハン・ポチエ 著。 法政大学出版局 2003
農学・21世紀への挑戦 。 東京大学大学院農学生命科学研究科 編著。 世界文化社。 2000
日米コメ交渉 。 軽部 謙介 著 。 中央公論社。 1997
アメリカ新農業法の波紋 。 農林統計協会 。 2002
食の世界にいま何がおきているか 中村 靖彦 著 。 岩波書店 2002
食料自給率向上の展望 。 。 農林統計協会 2000
コメをめぐる国際自由化交渉。 綿谷 赳夫 著 。 農林統計協会 2001
アメリカのアグリフードビジネス。 磯田 宏 著 。 日本経済評論社 2001
コシヒカリの直播栽培 。 姫田 正美 編著。 農山漁村文化協会 1999
赤米・紫黒米・香り米 。 猪谷 富雄 著 。 農山漁村文化協会 2000
除草剤を使わないイネつくり 民間稲作研究所 編。 農山漁村文化協会 1999
無限に拡がるアイガモ水稲同時作。 古野 隆雄 著 。 農山漁村文化協会 1997
雑誌 現代農業 。 農山漁村文化協会
お米紀行 。 石原 健二 著 。 三樹書房 1992
世界の食卓 アジア・アフリカ・中南米編。 食紀行の会 著。 家の光協会 1996
魅惑のエスニック料理 。 相田 百合子 著 グラフ社 1996
ベターホームのお米料理 。 ベターホーム協会 編集。 ベターホーム出版局。 1994
おいしい沖縄料理 。 尚 承 著 。 柴田書店 1995
韓国の伝統料理 。 韓国観光協会 。 2000
お米で新鮮イタリアン 。 パンツェッタ ジローラモ 著。講談社。 2000
回転スシ世界一周 。 玉村豊男 著 。 世界文化社。 2000
人気の創作すし 。 旭屋出版 。 2002
赤堀流おいしい輸入米の食べ方。 赤堀 千恵美 著。 ブックマン社。 1994
玄米 。 有元 葉子 著。 文化出版局 2004
玄米を手軽に美味しく食べる本。 高畑 康子 著 。 ペガサス。 2000
春山みどりの五穀のごはん。 春山 みどり 著。 世界文化社。 2000
おかゆ 。 福田 浩 著。 柴田書店。 2002
教科を基礎にした米〈食と農〉からはじめる総合的学習。 鶴田敦子 ほか編著。かもがわ出版 2000
「田んぼの学校」あそび編。 湊 秋作 文 。 農山漁村文化協会 2001
「田んぼの学校」入学編 。 宇根 豊 文 。 農山漁村文化協会 2000
「田んぼの学校」まなび編。 湊 秋作 編著 。 農山漁村文化協会 2002
日本の生活100年の記録2 食生活の100年。 佐藤 能丸 監修。ポプラ社。2000
日本の生活100年の記録6 産業の100年。 佐藤 能丸 監修。ポプラ社。2000
めざせ!あこがれの仕事11米やくだものの生産者・青果市場で働く人。 ポプラ社。1998
調べて学ぶ日本の衣食住 食 。 大日本図書 1997
稲と穀物 。 堂脇 昭夫 著 。 あいうえお館。 1983
日本の産業シリーズ・きみの手にとどくまで1 お米がとどくまで。 岩崎書店。1998
10代の教養図書館 23 米から世界を考える 。 ポプラ社。 1995
おさなぶり 。 みなみ信州農業協同組合 文。農山漁村文化協会 2000
お米なんでも大百科1〜5。 保岡 孝之 監修。 ポプラ社。 2002
お米は生きている 。 富山 和子 著 。 講談社 。 1995
くらしとこめ 。 ひかりのくに 1995
子どもと学ぶ日本のコメづくり。 外山 不可止 著。 地歴社 。 1994
自然の中の人間シリーズ 農業と人間編。 農林水産省農林水産技術会議事務局 監修。 農山漁村文化協会 2000
写真でわかるぼくらのイネつくり1〜5。 農文協 編。農山漁村文化協会 2002
棚田はエライ 。 石井 里津子 編著。 農山漁村文化協会1999
地図と絵でみる世界の農業・漁業 。 ポプラ社 1992
米のきた道 。 佐々木 敏裕 文。 フレーベル館。 1980
モンゴルに米ができた日 。 鈴木 喜代春 作。 金の星社。 1997
田んぼのきもち 。 森 雅浩 作 。 ポプラ社。 2004
田んぼのいのち 。 立松 和平 文 。 くもん出版。 2001
へらない稲たば 朝鮮のむかしばなし 李 錦玉 作 朴 民宜 絵。岩崎書店。 1985
ブックリスト学校図書館からひろがる「お米」ワールド。 風車の会 編。風車の会2002
雑誌「エプタ」(Vol.21)エプタ編集室 2005年4月1日 700円税込
※特集「豆の秘密」では、小さな豆の大きな世界が紹介されています。人と豆の長いかかわりと歴史、世界各地のさまざまな豆食文化・・・
京都・清水寺に続く二寧坂にある「総本家ゆどうふ 奥丹・清水店」の「豆資料館」では4500種(豆は世界に2万種以上あるそうです!)が保存・展示されています。ここにも是非行ってみたい・・・
この特集のためにエプタ編集室から取材を受け、この雑誌を送って頂きました。ありがとうございます。
雑誌「エプタ」(Vol.22)エプタ編集室 2005年7月1日 700円税込
※特集「風ってなに?」では、人と風のさまざまなかかわりを通して、風の種類、風の力、風が果たす働きや役割などを解き明かします。全国有数の局地風が吹く富山県・砺波平野の風と人々とのかかわり、エネルギーとしての風(風力発電)では風力原動機の比較が解説されています。凧(凧の博物館)、グライダー(グライダーパイロット)、ヨット(海洋冒険家)への取材もおもしろい。
雑誌「エプタ」(Vol.22)エプタ編集室 2005年9月1日 700円税込
※特集「日本昔話の世界」では、「日本昔話の世界」1.浦島太郎(京都伊根町・浦島神社)、2.桃太郎(岡山・吉備津神社)
3.かぐや姫発祥の地 日本民俗学・郷土史研究家 小泉芳孝、京田辺市郷土史会 会長 藤本富雄
内容:京田辺の地名が「竹取物語」の多くと一。翁の家のある「山本」は古代の駅だった。古事記、日本書紀にかぐや姫のモデルが。「竹取物語」の作者はだれか?
平成15年度「公開例会」 京都地名研究会・第6回例会(南部会場)
<シンポジウム> メインテーマ「秘められた南山城の地名を探る」
山城は古くから文化の栄えた所です。京都地名研究会では、南山城における『記紀』や『万葉集』などの
古代地名や人名について、研究者をお招きして「秘められた南山城の地名を探る」を開催することとなりま
した。このシンポジウムにより南山城の古代地名を明らかにすることにより先進的な地域であったことが
わかるのではないかと考えています。
日本語と日本文化の起源を知るには、地名への関心が一つの大きな意味を持っています。文献の記録
をもとに、土地の伝承に耳を傾け、南山城の古代地名を明らかにしたい。
開催日: 平成15年10月19日(日)
時 間: 午前10時〜16時30分
場 所: 京田辺市立中部住民センター メインホール(収容人員200人以上)
〒610−0311京都府京田辺市草内美泥22−2 0774−64−8810
<交通アクセス> JR片町線 新田辺駅・近鉄京都線 新田辺駅下車
1.近鉄バスターミナルより 京阪宇治又は奈良交通バス(約8分)「草内口」下車すぐ
草内行き8:30 9:00 9:30
2.JR新田辺駅より東へ徒歩約18分・近鉄新田辺駅より東へ徒歩約15分
3.自家用車の方は、国道307号線 山城大橋の東側(駐車場30台)
10:00〜 10:10 総合司会:地名研究会 糸井道浩 (入口でシンポの質問用紙配布)
開会あいさつ:主催 京都地名研究会常任理事
共催 京田辺市郷土史会会長
【基調講演】 10時10分〜12時30分
10:10〜11:20「神功皇后伝説のふる里を探る―南山城の“息長”の地名を手がかりとして―」
塚口義信 堺女子短期大学 学長 (日本古代史・文化人類学)
11:20〜11:25 休 憩
11:25〜12:05「竹取物語ゆかりの筒木について」
小泉芳孝 京田辺市郷土史会理事
12:05〜12:30 「南山城の神社と伝承について」
石田天祐 日本語語源研究会 潟Mルガメシュ(幻想創作家 相撲史研究家)
休憩12時30分から13時20分(昼食・シンポの質問用紙回収)
周辺食事出来る所少なく弁当持参して下さい。
【シンポジウム】 13時30分〜16時30分
テーマ「秘められた南山城の地名を探る」
冒頭コメント:
「つぎねふ山代と河内との関係」−地名から仁徳・継体の筒城行幸の跡を考える−
吉田金彦 日本語語源研究会代表 姫路独協大学名誉教授
予定パネリスト:塚口義信 吉田金彦 小泉芳孝 石田天佑 斎藤幸雄
シンポジウムの司会 古川 章
シンポジウムの予定項目 途中の休憩でシンポの質問用紙回収
1.神功皇后伝説と“息長”一族それに継体天皇「筒城宮」
2.南山城の古墳(椿井大塚山古墳・佐紀古墳群・飯岡古墳群)
山代の古墳出土鏡と被葬者は? 三角縁神獣鏡 神人車馬画像鏡
3.『古事記』に記す山代の地名・人名・祭神
「かぐや姫と大筒木垂根王」「山代之大筒木真若王」
「山代之荏名津比売」
「山代内臣」「山代大国之淵」「山代内臣之祖」
4.『竹取物語』にちなむ地名「山本驛」「筒城」「山崎」「甘南備山」「三室戸」など
5.山代の渡来人に関する地名について(酒・絹織物・鉄・発酵食品)
6.仁徳天皇「奴理能美の家と皇后磐之媛」
7.山代・山背・山城、筒木・筒城・綴喜、山代川・和訶羅河・輪韓河・泉川(河)・木津川など
質疑・応答 16時15分から16時30分
京都地名研究会事務局 綱本逸雄から連絡事項の報告
閉会あいさつ:京都地名研究会から
懇親会:17時30分〜 事前申込者のみ
主催:京都地名研究会
共催:京田辺市郷土史会 京田辺市社会教育課内 0774-62-9550
後援:京田辺市教育委員会、葛椏s新聞社、京田辺市観光協会、かぐや姫の里を考える会、
協賛:関西元気文化圏参加事業 (「関西から文化力 POWER OF CULTURE」ロゴマーク使用)
【基調講演の内容】
テーマ「神功皇后伝説のふる里を探る―南山城の“息長”の地名を手がかりとして―」塚口義信
古事記や日本書紀それに風土記などに記されている神功皇后伝説や息長氏、あるいは応神天皇や継体天皇などの古代天皇を研究している塚口義信氏から「古代山城南部の歴史」、特に「南山城の“息長”一族」についてお話ししていただく。塚口氏によると、神功皇后の系譜や伝承は、滋賀県坂田郡の息長氏が有力になる6世紀以前から山城南部の“息長”一族によって伝承されてきたものであり、この一族は息長帯比売の陵墓伝承のある、大和三大古墳群の一つとして有名な佐紀古墳群と深い関わりを有しているという。京田辺市にある普賢寺の山号は息長山であり、朱智神社の祭神「山代之大筒木真若王」(「山代」「筒木」に由来する名前)をはじめ神功皇后の系譜に山城南部の地名に由来する名が多く登場する。これは、山城南部の“息長”一族がこの伝承を語り伝えてきたからであり、6世紀初頭に継体天皇が筒城宮に来たのも、この一族と近江坂田郡の息長氏が継体を支援していたからである。
“息長”“綴喜”“高木”“綺田”などをはじめとする南山城の地名を手がかりに、神功・応神伝承の謎を解き明かすとともに、4〜6世紀における山城南部の政治集団とヤマト政権(畿内政権)との関わりについて考察していただく。
テーマ 「竹取物語ゆかりの筒木について」 小泉芳孝
京田辺市に伝わる伝承や社寺の本源記、それに個人が持っている古文書を見ていると。実に古く神代の時代のことが多く書かれている。
これらの内容が何時の時代に、どのように、どういう意図を持って書かれたのか今まで解からなかった。ところが最近、堺女子短期大学の塚原義信学長の著書『やまと王権の謎をとく』などを読んだ時、今まで何となく目にして来た地元に伝わっている伝承や、古文書などに書かれていることが私の頭の中で繋がり、『古事記』に記す「山代之大筒木真若王」「大筒木垂根王」や、『日本書紀』に記す「筒木の韓人、名は奴理能美」「仁徳天皇の歌と磐之媛の答歌」それに、その後の出来事などが私の頭の中で具体的なイメージとして浮かび上がってきたのである。
それとともに最近、京田辺市郷土史会で取り組んでいる『竹取物語』かぐや姫の里“京田辺”の『古事記』垂仁記に記す「大筒木垂根王之女、迦具夜比売命」も架空の人物でなく「筒木」(筒城・綴喜)に居住していた人で、大筒木垂根王は筒木を舞台に活躍した実在の人物であったことがわかった。
また、延喜式内朱智神社の祭神や息長山普賢寺それに甘南備山、継体天皇の「筒城宮」などから、『竹取物語』ゆかりの筒木が山代地域において重要な位置を占めていることに気付いた。これらについて私なりの考えを述べてみたいと思います。
テーマ 「南山城の神社と伝承について」 石田天祐
私は、南山城に関する記紀神話や万葉集それに祭神など言語学の分野から迫ってみる。現代の山城における地名は、古代日本語・やまとことば・中国語・古代朝鮮語・満州語などあらゆる分野の言語から分析しないと解明できない。各地の地名や人名それに祭神などについては、派生語や母音交替形・同音同義などから言語や語根を解読していかなければならない。
それらの中から南山城における各種神社の伝承について地名や祭神がどのようにかかわっていたのかお話しする。特に継体天皇や仁徳天皇と渡来人との関係や、歴史上は神話とされている神社の祭神など言語学から見た南山城の歴史を述べる。この地域は、歴史上かなり古くから栄えていたところであり一般の歴史書には記されていない。しかしここには古くから南方や中国大陸それに朝鮮半島から渡来人が住み着き神功皇后や息長足姫に関係する地名や伝承が残っている。
【シンポジウム冒頭コメント】
テーマ「つぎねふ山代と河内との関係」−地名から仁徳・継体の筒城行幸の跡を考える− 吉田金彦
京田辺市域の地名を調べて山代と山背の国名の由来を知り、奈良のほかに河内との関係が深いことを考えた。
そして枕詞ツギネフの意味も地名山代・山背の意味に即して決定することができる。伝承時代である仁徳天皇は、淀川・木津川を経て筒城入りした。また継体天皇は、河内の国から山越えで山背にやってこられた。それらは地名で推理することができるのである。
パネリスト 「流域をめぐる史跡・伝承」 斎藤幸雄
木津川をめぐる歴史や文学(古代〜近代)にこだわり、ロマンを求めてその伝承や史跡を探訪してきた。そういう中で多くの「南山城逃避行」現象を見いだした(古代より近世の徳川家康・熊沢蕃山にいたる)。磐之媛などもその一人である。市辺押磐皇子の遺児顕宗・仁賢天皇もそうだが、継体天皇もその視点で見ると面白いのではと思ったりしている。
また古伝承を、「水」を視点にしてとらえてみるのもその謎を探るうえで面白い。田辺の神功皇后不違池伝説、精華町の船長伝説、山代大国之淵の娘綺戸辺にまつわる亀石伝説、武埴安彦・忍熊王・莵道稚郎子等々。その背後に水系氏族の息長氏・和珥氏が介在、葛城氏や丹波の氏族もかかわる。
専門研究家ではないので、南山城の歴史ロマンを楽しむ立場からシンポシウムに参加できたらと思っている。
シンポジウムの司会 古川 章
洛南艸舎文庫『洛南艸舎手づくり消息』を主宰し、第43号を数える。京田辺市役所で37年勤務し、今まで『京都府田辺町史』『田辺町郷土史社寺編』『田辺町近代誌』『田辺町近世近代資料集』の刊行。京田辺市郷土史会の『筒城』などの編纂や事務局を担当した。
今回シンポジウムの司会を担当することになり郷土史の素晴らしい歴史を各分野の専門の先生方や郷土史家の方たちと共に研究できることを嬉しく思っている。
「新しい視点と展開に期待」
南山城地方は、近畿の中心地であり、加えて関西学術研究都市として20世紀は脚光を浴びた。そのため開発も著しく進み、考古学の分野や市町村史誌の刊行による古文書類の発掘なども進んだ。しかし、21世紀は、大陸からの渡来人の足跡など、黒潮文化の解明を深めなければならないと思われる。こうしたとき「秘められた南山城の地名を探る」は、自宣を得たテーマといえる。
バネラーの諸先生方の新しい視点として南山城のこれまでの南北軸文化に加えて、東西軸文化の幕開けにふさわしいシンポジウムであろう。
「京都地名研究会」設立の主旨 京都地名研究会 代表理事 吉田金彦
地名は固有名詞であり、普通名詞という二重性を持っている。
地名は、土地に関わりを持つ人たちの、様子を知ることが出来る。つまり、土地に付けられた名前であり、土地との関わりをもつ人達の固有の名前です。また、土地の関係を物語る媒介物である。
地名の研究については、今まで歴史学、地理学、民俗学、国文学など、色々な分野から研究がなされています。この地名が新しい住宅開発などによって現在消滅の危機に瀕しています。全国の大字および小字の地名が、消え去っています。
明治維新のときの廃仏棄釈にも匹敵すると言う学者の先生もいます。これら地名消滅の危機からすくうためにも、地名への強い関心を喚び起こす必要があります。最近、市町村合併の動きが出ていて、市町村の地名が焼失してしまいそうです。
色々な知恵を出し合って祖先から伝わっている地名を残すように工夫して頂きたいものです。そうでないと一度なくなった地名は、二度と復活することがなく忘れ去られる運命になるからです。
合併により市町村名や地域の個性や地域性が薄れて、愛着がなくなるという懸念があります。合併により名前が一部なくなるので、この機会に地域の歴史や伝統文化などを貴重な資源としての活用を図り、住民自らが主体となって魅力あるまちづくりを進めねばなりません。 平成14年3月1日
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編集後記
京都地名研究会の第6回例会は、特別企画による公開シンポジウム「秘められた南山城の
地名を探る」を京田辺市で開催されることになりました。今回のシンポジウムは、南山城の歴
史の謎に迫るべく南山城スペシャルとして神功皇后や継体天皇などの研究者として最先端を
走っておられる堺女子短期大学の塚口義信学長やこの地域を研究しておられる京都地名研
究会員をパネリストとしておこし頂きそれぞれ専門の分野から報告して頂くことになりました。
南山城には、かなり古くから渡来人によって先進的な文化が伝わり栄えたといわれています。
特に筒木の原や普賢寺谷では、神功皇后や仁徳天皇それに継体天皇などが居住していたと
いわれ、記紀などに明記されています。また、今まで神話と言われていた大筒木垂根王や大
筒木真若王それに迦邇米雷王などの時代においては、平安時代に作られた『竹取物語』に
「迦具夜比売命(かぐや姫)」がいて実在の皇后であるなど最近興味ある発表が地元の郷土
史会から報告されています。
この冊子は、メインテーマ「秘められた南山城の地名を探る」における基調講演とシンポジウ
ムのレジュメ及び資料として作成いたしました。編集担当者としては、当初レジュメのつもりで
取りかかったのですが、先生方の熱意により沢山の貴重な資料をご提供いただき立派な冊子
(別冊1号)に仕上げることが出来ました。各先生方のご協力により貴重な研究資料を提供し
て頂きましたことを、この場を借りてお礼申し上げます。
この冊子が南山城地域における歴史解明の為の資料として役立てることが出来れば幸いです。
別冊1号(京都地名研究会) シンポジウム 「秘められた南山城の地名を探る」 平成15年10月 1日印刷 平成15年10月10日発行 発行 京都地名研究会 編集 京都地名研究会 小泉芳孝 編集協力 京田辺市郷土史会 |
■冊子の販売について
この冊子は、メインテーマ「秘められた南山城の地名を探る」における基調講演とシンポジウムのレ
ジュメ及び資料(A4サイズ 134ページ)として作成いたしました。編集担当者としては、当初レジ
ュメのつもりで取りかかったのですが、先生方の熱意により沢山の貴重な資料をご提供いただきました
ので別冊1号として仕上げることにしました。各先生方のご協力により貴重な研究資料を提供して頂き
ましたことを、この場を借りてお礼申し上げます。
この冊子が南山城地域における歴史解明の為の資料として役立てることが出来れば幸いです。
なお、この冊子の作成にあたっては、編集者個人の
費用で作成しました。
このため書店では販売されていません。このたびこの
冊子をほしいという方が多数ありましたので、
郵便振された方にのみ残部を郵送で特別にお送りする
ことにしました。
この冊子は、関係者の間で3000円の価値があると
言われています。また、この分野を研究されて
いる方にとっては、9000円の価値があるとも言われて
います。
申し訳ありませんが、先着順とさせて頂きますので
下記をお読みになってお手続き下さい。
タイトル 別冊<シンポジウム>「秘められた南山城の地名を探る」 発行 平成15年10月19日
■上記のシンポジウム資料(レジュメ兼資料)を、一冊3000円(本代+郵送料+封筒込み)にて
残部をお送りすることにしました。ただし下記の郵便振込 講座番号にお送りくださった方のみ、
特別割引の2500円でお送りさせて頂きます。
========== 切取り線 ============ 切取り線 ====
名 前
郵便番号
住 所
電話番号 FAX番号
Eーmail
一冊3000円のところを特別割引2500円(本代+郵送料+封筒込み)でお送りいたします。
下記の郵便振込 講座番号へお送りください。
『郵便振込』 講座番号 00920-7-40389
加入社名 小泉芳孝
通信欄 別冊 シンポ資料冊子 希望
なお発送は、上記が当方に到着しだい発送させて頂きます。
※お問い合わせは、ここへメールをお送り下さい。
※上記の本を注文された沢山の全国の方からお礼のメールや手紙を沢山頂いています。その中から前橋市の女性から下記の丁重な絵葉書を頂きました。
「前略 早速地図を片手に読ませて頂きました。年4・5回古都の遺跡を歩きに行きますが山城は恭仁京や大塚山古墳あたりまでしかいったことが無く、こんなに大切な「ウチ」「息長」「筒木」があった・・・と驚いてしまいました。現在の府県の境界で全く見えない部分があったこと反省しきりです。竹取物語もなるほどです。皆様の益々のご活躍をいのります。早々
全く上記の通りです。歴史教科書などには一切掲載されていませんので、本で勉強された学者の先生方もごく一部の先生方を除いてこの地域の歴史を全く知らないのです。ですから地元の教育委員会ですらそんな物は、架空のものであって神話だという始末です・・・。
ある人から聞いたのですが、地元京田辺市役所のk課に「この地域に竹取物語の話がある」というのを聞きつけて遠くから訪ねてこられた方に対して「あれは一部の人が言っていることで関係ないのです」と何も説明せずに返されたということです・・・。たとえ古事記に記されていても一切事実でないとおっしゃるのです。後世の人が古事記を元にそのまま地域に当てはめて地名などを付け、地元の古文書や絵地図に古事記から取ってきた地名を適当に当てはめて掲載したのだ・・・とも言われたりしています。わたしは、全く逆でこの地域にそのような歴史があったから代々住んでいる人達が話し伝え記してきたものだと見ています。古事記という日本で一番古い歴史書に記されているのに、我々日本人は、何故か教科書に載っていることだけが歴史だと教えられて来たのだからです。
古事記は、「古き事(史実)を記した」日本最古の歴史書です。より古い時代に書いたものほど正確です。:けっして神話や小説であって嘘ばかり記されているのではありません。もしそうであるなら古事記以後の全ての古文書類も嘘と言わねばなりません。この地域をくまなく歩いておられる京都地名研究会代表理事 吉田金彦氏(京都大学文学部卒業。専攻:国語国文学。京都府立女子短大教授、大阪外国語大学教授、日本語語源研究会代表 姫路独協大学名誉教授)は、「学者の皆はそんな細かいところまで勉強していては学者になれないし面倒だから」調べないのだとおっしゃっています。
「稲作の源流トップ」
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『竹取物語』研究所(竹取の翁・かぐや姫)宛に、お寄せ下さい。
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