稲作民俗の源流 Fork customs of rice growing in the Japan
  オハケ御仮屋     

神社の宮座祭祀において、頭屋は、宮座行事の中心となり年間を通じて祭祀を行わねばならない。
宮座の祭祀空間は、村落の特定空間や頭屋の玄関、床の間などがあげられる。
オハケは、神霊の依代で、お仮屋は、神の分霊で、かなり古い祭祀形態である。

                     


 「水度神社」頭屋玄関前のオハケ

オハケの事例

京都府城陽市寺田の「水度神社」では、祭りの時に頭屋の門口へ

注連縄を張り、「オハケさん」を奉祭する。


 「水度神社」頭屋門前の頭屋飾り付け
   


 「生駒山口神社」のオハキツキ祭(入口の注連縄に稲穂をつける)

オハキツキ祭

奈良県「生駒山口神社」の宮座では、秋祭りの前に頭屋の庭で「オハキツキ」を奉祭する。

宵宮は、頭屋が白木の御(親神)を持ち座衆とともに神社へ行き御霊移しを行う。

そして丑の刻に、頭屋は根のついた稲束を頭から被り、残った一本の白木の御幣(姫神)を持って

神社へ行き真っ暗の中で霊移しをする。


  御仮屋に御分霊を移す神主「八幡神社」

御神入り

奈良市の「八幡神社」では、頭屋の親族らにより、頭屋の門口に御仮屋を臨時に建てた。

そして、二日後には、「御神入り」が行われた。


    春日若宮おん祭りの「お旅所」

春日若宮おん祭りの「お旅所祭」

春日若宮おん祭りに先立って建てられる「御旅所」は、春日造りの形式で、屋蓋を青松葉で葺き、千木などは松の黒木で作り、三方の壁を白土で塗った御仮屋である。

宵宮祭は、若宮拝舎前で神迎えの儀があり、乱声の笛ゅ奏し、火を消した浄闇の中を道樂を奏して御旅所へ渡御し、御神体を御仮屋に移して祭典が行われる。

そして翌日、伝統を誇る豪華な渡御が御旅所へ行った後、御旅所前の芝舞台で、社伝神楽をはじめ東歌・田楽・細男舞・舞楽・猿楽などが演じられ、五穀豊穣万民豊楽を祈る。

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   京都民俗学談話会会誌

 「京都民俗」
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『竹取物語』研究所(竹取の翁・かぐや姫)
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