・乳がん緊急特集!! その5
乳がん転移(骨・皮膚・肝臓転移)した人が読む本
乳がんの患者、家族、医療関係者にお薦めの本
現在私の妻が乳がん末期で闘病生活をしています。昨年の春にアバスチンという「未承認薬」と通常の抗ガン剤を投与して頂いて生き返りました。縁あって、このほど『乳がんの歩きかた 余命を生きる50の物語』を文理閣から出ることになりました。乳がん患者の何かのお役になれば幸いです。
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新刊本
患者、家族、医療関係者に「人生の質」を考えさせる明るい闘病記
『乳がんの歩きかた 余命を生きる50の物語』
田村まり子・二松啓紀著/出版:文理閣/発行年月:2007.8.20刊
[B6 判] NDC分類:916 販売価:\1,575(税込) (本体価:\1,500)
ISBN 978-4-89259-554-7
日本女性の20人に1人乳がんの時代
乳がん患者の夫や恋人に読んで欲しい一冊
内容説明
ごくふつうの一人の女性が末期乳がん診断を受けて4年…大学病院から民間病院へ、 未承認薬がくれた新しい人生は、通院治療、家事復帰、ショッピングや夫婦旅行、初孫の誕生へと続いていく。
『京都新聞』好評連載闘病記
本書は、京都新聞にリアルタイムで連載された「乳がんつれづれ」「続 乳がんつれづれ」に医療監修を加え、全面的に加筆修正した物です。
「乳がん入門(発見・手術・抗ガン剤治療へ)」「転移(骨・皮膚・肝臓転移)」「夫の病」「未承認薬で買う命(大學病院から民間病院へ)「余命の生きかた考え方」をテーマに、50のお話しが、読みやすく綴られています。各話には、ほのぼのとしたカットが添えられています。
1 乳がん入門―発見・手術・抗がん剤治療へ(乳がん発見;インフォームドコンセント ほか)
2 転移―骨・皮膚・肝臓転移(骨転移;分子標的治療薬 ほか)
3 夫の病(夫のがん;妻の勤め ほか)
4 未承認薬で買う命―大学病院から民間病院へ(民間病院への転院;未承認薬 ほか)
5 余命の生きかた考えかた(通院治療の再開;生も死も ほか)
田村まり子[タムラマリコ]
1949年4月徳島県に生まれる。都留文科大学文学部初等教育科卒業後、徳島県下の小・中学校をふりだしに教員生活。その後、京都府下の小学校教員となり、現在に至る
二松啓紀[フタマツヒロキ]
1969年8月京都府に生まれる。同志社大学大学院修了(社会福祉学専攻)。1994年京都新聞社に入社。社会報道部をへて現在文化報道部記者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
本のお問い合わせは、文理閣 TEL 075−351−7553 FAX 075-351-7560
マスコミ関係の掲載記事
■高知新聞 (2007年8月記事掲載))
「からだライブラリー」欄 新刊本「乳がんの歩きかた−余命を生きる50の物語−」
人生決めるのは自分… 癌に苦しむ人達へのメッセージを込めた本…。
【内容】 4年にわたる闘病生活が始まり大學病院から民間病院へ未承認薬を…。
■徳島新聞 (2007.8.23記事掲載)
暮らし欄 「乳がんの歩きかた−余命を生きる50の物語−」
自らの闘病生活つづる 徳島市板野郡板野町出身 田村さんが単行本
【内容】 自らの末期癌生活をつづった「乳がんの歩きかた」−余命を生きる50の物語−を出版した。
■山陽新聞 (2007.8.27記事掲載)
ホームライブラリー欄 「乳がんの歩きかた−余命を生きる50の物語−」
たくましい生き方聞き書きで
【内容】「がん宣告」「今」を前向きに楽しむ明るさと。人生をいかに生きるかという思い…。
■福井新聞 (2007.8.26記事掲載)
新書・読書欄 「乳がんの歩きかた−余命を生きる50の物語−」
【内容】 死の恐怖におびえ、医療への不満をぶつけながらも…。
■神戸新聞 (2007.9.4記事掲載)
住まい欄 「乳がんの歩きかた−余命を生きる50の物語−」
等身大で描く乳がん闘病記 京都の教諭出版
残された時間 有意義に
【内容】 03年に乳がんと診断されて手術し肝臓や骨、肺に転移。同じ病気と闘う人の参考に…。
■上記の他に、京都新聞、中国新聞、山陰中央新報、福島民友新聞でも記事掲載されました。
ネットの「メールマガジン」に紹介される。
■癌めーる 419号 (2007年9月5日)ニュース版
【内容】
11:◆書籍(新刊本案内)◆
<京都府 Y.K.様よりご紹介いただきました>
●『乳がんの歩きかた 余命を生きる50の物語』
患者、家族、医療関係者に「人生の質」を考えさせる明るい闘病記
田村 まり子・二松啓紀著
出版:文理閣
発行年月:2007.8.20刊
[B6 判] NDC分類:916
販売価:\1,575(税込) (本体価:\1,500)
ISBN 978-4-89259-554-7
日本女性の20人に1人乳がんの時代
乳がん患者の夫や恋人に読んで欲しい一冊
ごくふつうの一人の女性が末期乳がん診断を受けて4年…大学病院
から民間病院へ、 未承認薬がくれた新しい人生は、通院治療、家事
復帰、ショッピングや夫婦旅行、初孫の誕生へと続いていく。京 都新聞
にリアルタイムで連載された「乳がんつれづれ」「続 乳が んつれづれ」
に医療監修を加え、全面的に加筆修正した物です。
1 乳がん入門―発見・手術・抗がん剤治療へ
2 転移―骨・皮膚・肝臓転移
3 夫の病
4 未承認薬で買う命―大学病院から民間病院へ
5 余命の生きかた考えかた
お問い合わせ 文理閣 TEL 075-351-7553 FAX 075-351-7560
■ネットでお求めになれます
【楽天ブックス】出版社名:文理閣 の検索結果:本/オンライン書店
http://item.rakuten.co.jp/book/4493228/
Yahoo!ブックス
- 新刊
http://books.yahoo.co.jp/book_detail/31933225
紀伊國屋書店BookWeb
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?KEYWORD=%93%FB%82%AA%82%F1%82%CC%95%E0%82%AB%82%A9%82%BD
ジュンク堂書店
http://www.junkudo.co.jp/detail2.jsp?ID=0108121915
セブンイレブン、セブンアンドワイ書店 出版社[文理閣]
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=31933225
オンライン書店 ビーケーワン
http://www.bk1.jp/product/02909356
アマゾン、CO、JP
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4892595543/maname-22/
『乳がんの歩きかた余命を生きる50の物語』 文理閣
田村まり子・二松啓紀
京都新聞連載「乳がんつれづれ」「続乳がんつれづれ」、全面加筆修正、医療監修補足で単行本に!
4年前、小さなしこりで発見した乳がんが、骨、皮膚、肝臓とつぎつぎ転移し、末期症状。大学病院から「ホスピス行き」をすすめられ
「もうダメかも…」と諦めかけた。しかし、民間病院で未承認薬と出会い、在宅で日常を取り戻せるまでに回復した。今、台所にたち、
ショッピングに出掛け、旅行を楽しみ、初孫の成長に目を細める。一人の女性の闘病を通して、がん患者や家族が、生きる勇気と喜
びを実感できる明るい闘病記。
四六判 201ページ 本体価格 1,500円 2007年8月刊 http://www.bunrikaku.com/
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■■■京都通信メルマガ (無料配 信)HTML■■■ ★ Vol.90
★総編集長:竹取の翁・かぐや姫☆ ○2005/06/24
●発行推定部数700部突破! Web含めると推定読者数十万人以上 !
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■ もくじ
・ 「ガン特集 その7」
転移性乳がん最新治療方法
乳がんの最新治療方法
乳ガンの「薬価収載」された抗ガン剤
・乳ガンのテレビ特別番組
全国初がん患者大集会
乳がんとともに
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・ 「ガン特集 その7」
転移性がん最新治療方法 2005.06.24記入
★「転移性乳がん最新治療方法」などは、私個人が収集したもので、特定施設・団体・企業などと一切関係ありません。
ゆえに、ここに掲載した内容は、素人の私が個人情報をもとに作成していますので、将来誤りや訂正が生じる可能性が大いにありますのであくまで参考としてください。
患者さんの病名や進み具合、また今までに治療してきた抗ガン剤の種類などにより色々な治療方法もあるように思います。治療には、自己責任で望んで頂く必要があります。ここで紹介する情報を利用することにより利用者本人及び第三者に対し、いかなる不都合な結果が生じた場合でも一切責任を負いませんのでよろしくお願いいたします。また、抗ガン剤は、日進月歩していますのですでに(記入2005年6月24日現在)古い情報になっている場合もあります。
赤字の一部は、私の家族Her2 3+が(2005年6月24日現在)使用して効果が出ていると思われるものです。
(承認薬)は、私が調べて知っている物のみ。また最新の薬価収載・追加承認も付け加えました。他にも沢山の承認薬がありますがすでに承認済の物は記入していません。
<転移性がん最新治療方法>
【がん治療薬リスト】
(1) アントラサイクリン系
(a) エピルビシン、アドリアシン
(b) ミトキサントロン(ノバントロン)
(c) リポソーム化アドリアマイシン(ドキシル)
(2) タキサン系
(a) パクリタキセル(タキソール) (承認薬)
天然イチイの木より抽出されたもので組織分裂を阻害する。
(b) ドセタキセル(タキソテール)
(c) パクリタキセルのDDS製剤
(3) 5-FU系
(a) 5-FU、フルツロン (承認薬)
(b) TS-1 (承認薬)
(c) カペシタビン(ゼローダ)★2003.6.6薬価収載、6.24日発売
(4) 白金製剤、オキザリプラチン、シスプラチン
(5) ビノレルビン(ナベルビン)★2005.5.31
「手術不能又は再発乳ガン」の効能効果の追加承認 世界70カ国で販売
※投与には、アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤及びタキサン系抗悪性腫瘍剤による
化学療法後の増悪若しくは再発例を対象とすること。
(6) アバスチン (炎症性乳がん) 未承認薬 来年平成19年大腸癌で承認されそうです。
(7) トポイソメラーゼ阻害剤 イリノテカン
分子標的薬
(1) ハーセプチン(Her2 3+患者) (承認薬)
(2) イレッサ (承認薬)
(3) ターセバ
ホルモン剤
(1) SERM(閉経前・後共通) タモキシフェン
(2) LH-RHアゴニスト(閉経前) リュープリン
(3) アロマターゼ阻害剤(閉経後)
(a) アリミディクス
(b) アロマシン
(c) フェマーラ(レトロゾール)
(4) 選択的エストロゲン受容体ダウンレギュレーター(SERDs)
(閉経後)
(a) Ulvestant(フルベスタント)
(5) ヒスロンH(閉経前・後)
(6) 骨転移に対して ビスフォネート製剤
(a) ビスフォナール (承認薬)
(b) アレディア ★2004.11.29(承認薬) 世界90カ国で承認
(c) ゾメタ ★2004.12.8薬価収載
(d) オンクラストテイロック
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<乳がんの最新治療方法>
■乳がんに対する術後補助療法はどのように行うべきか
リンパ節転移陰性 リンパ節転移陽性
低リスク群 高リスク群
閉経前 ホルモンレセプター
陽性 ノルバティクス
(タモキシフェン) ノルバティクス※ +化学療法 ノルバティクス※ +化学療法
ホルモンレセプター
陰性 なし 化学療法 化学療法 閉経後 ホルモンレセプター
陽性 アロマターゼ阻害剤 アロマターゼ阻害剤 +化学療法 アロマターゼ阻害剤 +化学療法
ホルモンレセプター陰性 なし 化学療法 化学療法
※ホルモンレセプター強陽性ならば、LH-RHアゴニスト(リュープリン)併用
(1)ホルモン療法のポイント
タモキシフェン(ノルバディクス)は既に古い(閉経後患者)
アリミディクス、アロマシン、レトロゾールなどのアロマターゼ阻害剤を使用する。
(a)タモキシフェン(5年間)+ レトロゾール(4年間)
(b)タモキシフェン(2〜3年間)+ アロマシン(2〜3年間)
(c)アリミディクス(5年間)
(a)のケース: 約40%の患者が 更に再発から逃れることができる。
(MA17 test より)
(b)のケース: 約30%の患者が タモキシフェン単独より 再発が少ない。
(IES test より)
(c)のケース: 約40%の患者が タモキシフェン単独より 再発が少ない。
(ATAC test より)
(2)化学療法のポイント 半年間行うのが一般的
(a)Her2陰性
タキソール + アントラサイクリン系 3週毎に8コースが標準的
(b)Her2 3+ 陽性
ハーセプチン + タキソール が第一選択 (承認薬)
(ハーセプチンは「転移性乳がん」のみ保険適用)
ハーセプチン + ナベルビン が第二選択 (承認薬)
ハーセプチン + タキソテール (承認薬)
ハーセプチン + タキソテール+ナベルビン (承認薬)
ハーセプチン + タキソテール+TS−1 (承認薬)
ハーセプチン + タキソテール+アバスチン (未承認薬)
《厚生労働省の未承認薬使用問題検討会で「アバスチン」の申請が18カ月早まる?》
中外製薬は、4月21日、米Genentech社が開発したヒト化抗血管内皮細胞増殖因子
モノクローナル抗体「Avastin」の承認申請を厚生労働省に提出したと発表。これにより今年の
秋か来年早々に大腸癌で使用出来るようになりました。海外で乳がんにも良いとされて
いるので乳がんにも使えるように早くして頂きたいものです。2006.05.31
日本の国立医科大学は、乳ガンに対して最新治療を行うことが出来ない組織となっている。
今まで日本の国立医科大学は、乳ガンに対して最新の治療が行われていると思っていました。しかし、残念ながら厚生省や大学当局の規制の枠があり近代的な先進治療が行われていないことが判明しました。むしろ、街の小さな大学OBが行っている治療の方が先進的で近代的な方法で治療に当たられています。また、看護師も大学のような新人を目的とした新米ばかりであるが、しかし小さな病院は年配のベテランが限られたスペースの中で必死で看病に当たられています。政府は未承認薬を導入すれば保険の負担が増え厚生労働省として運営できないので「黄色人種のアジア人は、白人と違って体が違うので未承認薬が効くかどうか判らない」というように指導して少しでも医療負担がかかる近代的な方法を使わせないよう指導している。つまり癌は、完治しないのだから早く死なせた方が医療の負担がなくていけるとでも言いたいようである。 私は言ってやりたい。今癌で亡くなる日本人は、3人に一人が何らかの癌で亡くなっているのですよと。貴方の家族や親戚がそのようになった場合貴方にもそのように言われても良いのですかと。外国の訳のわからない国には、数十億円、いや数百億円の援助をして、庶民に何の還元すら回ってこないのに外交官の特権だけを得るような政策を何時までもしているように見受けられる。そのようなことを何時までもしていると、死後の世界で地獄へ堕ちると言うことを宣言しておきたい。 2006.05.31
★タキソールの投与方法に注意
[CALGB 9840 試験]
タキソールは、 3週間隔 3時間投与より 毎週問隔 1時間投与が
奏効率、副作用 共に優れている。
タキソールの投与量は 80mg/m2
※骨髄圧迫、脱毛、消火器症状、浮腫、過敏症(タキソテールに過敏)、
抹消神経障害、白血球減少、嘔吐、下痢、痺れ感、筋肉痛など
■化学療法のみで手術が不要な乳がん (M. D, Anderson より)
(Her2陽性早期乳がんのみのため、手術しないとわからず
日本ではまだ行われていません )
(a)ハーセプチン(12サイクル)+ タキソール(4サイクル)
(b)ハーセプチン(12サイクル)+ FEC (4サイクル)
(a)、(b)合わせて 半年の治療で 65%の患者が完全寛解となり手術が不要となった。
ホルモンレセプターの陽性・陰性は関係ないらしい?
ハーセプチンを入れない タキソ−ル → FEC のみだと完全は25%。
【投与方法】
タキソール : 225mg/m2 3週毎
5-FU : 500mg/m2 day 1〜4 3週毎
EPI : 75mg/m2 day 1 3週毎
CPA : 500mg/m2 day 1 3週毎
ハーセプチン : 初回 4mg/kg 毎週
(2回目以降 2mg/kg)
<タキソール(パクリタキセル〉のDDS製剤>
Abraxane (アルブミン吸着製剤 パクリタキセル)
Xyotax (ポリグルタミン酸付加パクリタキセル)
タキソールは優れた抗がん剤であるが、他の抗ガン剤と同様の
前投薬、骨髄抑制、脱毛、食欲不振など多くの副作用がある。
しかし人によってその副作用は、症状に強弱がある。
<パクリタキセルの適応疾患>
1. 頭頚部、食道癌
2. 胃癌
3. 非小細胞性肺癌、小細胞性蹄癌
4. 乳癌
5. 卵巣癌
6. 腎盂尿肝癌(膀胱癌)
Abraxaneはそれに加えて
7 大腸癌
8 膵臓癌
Abraxane、Xyotax はパクリタキセルの副作用が軽減され、毒性が低い。
今まで投与不能な全身状態不良患者や高齢者患者でも使用可能。
<使 用 例>
Abraxane 100〜200mg/body 隔週
〃 100mg /body 3投1休
乳癌 Her2(+) ハーセプチン + Abraxane
〃 Hez2(‐) Doxile + Abraxane (現在最良の治療法)
胃 、食道癌 Abraxane単独投与
卵巣癌 Doxil + Abraxane (最後の切り札の1つ)
(上記は、2005年6月現在書かれた情報に当方で少し付け加えたものです。)
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乳ガンの「薬価収載」された抗ガン剤 2005.06.24記入
抗ガン剤
■ハーセプチンとナベルビンがHER2 3+転移性乳癌に有効
Dana-Farbar, Harvardなど17の多施設調査で、HER2過剰発現の転移性乳癌に対する第1選択薬として、Trastuzumab と Vinorelbineが68%の奏功率を示した。正常左心機能の患者には16週間の心毒性に勝る奏功を得た。HER2細胞外ドメインが腫瘍マーカーとして有効であった。Trastuzumab and Vinorelbine as First-Line Therapy for HER2-Overexpressing Metastatic Breast Cancer: Multicenter Phase II Trial With Clinical Outcomes, Analysis of Serum Tumor Markers as Predictive Factors, and Cardiac Surveillance Algorithm, JCO Vol 21, Issue 15 (August), 2003: 2889-2895 <2003. 8. 23>ハーセプチンは、がん細胞の表面についたHER-2に取り付いて、がん細胞の増殖を抑える働きをする。HER-2の発現したがん細胞だけを狙い撃ちし、正常細胞は攻撃しません。このため検査でHER-2が過剰発現している場合のみ投与されます。ナベルビンは、細胞分裂を妨げることで細胞を死滅させ、植物(ビンカ)アルカロイドとして知られる薬品。感染するリスクの増加を伴う白血球の減少、末梢神経の炎症またはダメージによる手足のしびれ及びうずき、肝機能テストでの血液数値の増加、点滴した場所の赤み・圧痛、 投薬部分の血管の黒ずみ。
■ハーセプチンとタキソール・ナベルビンがHER2 3+転移性乳癌に有効
乳癌が見つかり その時点で肝臓にも転移がありました。手術はせずに化学療法を行ってきました。CEF6クールの後、タキソテール⇒タキソテール+ハーセプチン、1年半経ったところで 原発の左乳房の腫瘍も画像でわからないくらい小さくなり、腫瘍マーカーも範囲内に落ち着いてきました。
ハーセプチンの方ですが、微増との表現ですがこれは病期安定とも取れます。そうしますとタキソールとの併用で効果が期待できます。認可された組み合わせではハーセプチン+タキソールは相乗効果が認められております。適応外でしたらナベルビンも併用効果が認められています。
CPT-11(イリノテカン)ですが、これは投与順番としてはタキソールよりも後になるはずですので、時期的にはまだではないでしょうか?また併用についても評価が定まっていません。後は先日認可されたゼローダ(カペシタビン)がタキソール耐性でも20%程度の効果があるとされますのでこれも候補に入ります。
■カペシタビン ( ゼローダ )
カペシタビン Capecitabine は再発・転移性乳がんに対して、単剤で20% の反応があり、50%の治療効果がみられました。さらに、ドセタキセルとの併用により、60%の奏功が得られます。脱毛などの副作用が少なく、経口の飲み薬ですので、非常に使いやすい薬と言えます。 2003年6月6日に薬価収載、24日発売となりました。間もなく使用可能となります。06.0426
■ハーセプチンとタキソテール・ゼローダ(飲み薬) がHER3+転移性乳癌に有効 ハーセプチン+タキソール+ナベルビンの次に使用
ゼローダ(飲み薬)は、人によって吐き気などの副作用が強く注意がする必要があると言われています。
■ハーセプチンとタキソテール・TS−1(飲み薬) がHER3+転移性乳癌に有効 ハーセプチン+タキソール+ナベルビンの次に使用
■アバスチン 乳がん患者に取っては、早く承認されたい。 海外では、転移性乳ガン患者の生存期間が延長されています。
(日本国内で血管新生阻害剤として大腸癌等で臨床実験中)は、腫瘍の増殖と全身への転移に不可欠な血液供給を遮断することで作用を発揮し化学療法との併用によって未治療の転移性乳ガン患者の生存期間が延長されたとヨーロッパで発表されました。平成19年頃に大腸癌で承認される可能性があります。しかし乳がんはまだまだ先のようです。 2006.04.26
アバスチンは、血管新生(がん組織に栄養と酸素を供給する血管網の伸長)を阻害する初めての治療薬で、血管新生における主要な因子であるVEGF(血管内皮細胞増殖因子)と呼ばれる生体内の蛋白質を標的として、腫瘍の増殖と全身への転移に不可欠な血液供給を遮断するものです。
ヨーロッパにおいてアバスチンは、化学療法との併用で、転移性結腸もしくは直腸がんのファーストライン治療として承認され、米国では2004年2月に発売された。
主要な臨床第V相試験において、未治療の転移性大腸がん患者に対して、化学療法にアバスチンを併用したところ、平均で5カ月という顕著な延命が認められたようです。
ロシュとジェネンテックでは、膵臓がん、卵巣がん、腎細胞がんなどにおけるアバスチンの臨床的有用性についても検討していて、今後数年で世界で約1万5千名の患者が臨床試験に参加する予定です。 2005.08.26
現在、日本で使うことの出来る抗がん剤を使い切った乳がん患者には、このアバスチンしかないと言われています。
アバスチンは、転移性乳がんでも炎症性乳がんに大変効果がおるとされています。しかし日本ではこれを使うことができず命を落としている患者がたくさんおられます。一日も早むく承認されことを望みます。そのためには、患者の回の団体などが 声を上げねばなりません。 2006.04.26
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乳ガンの骨転移の薬
■アレディア
2004.7.29乳癌の溶 骨性骨転移に対する追加適応を申請
ビスフォス酸 ビスフォスフォネート Bisphosphonate 15mg 12422.0円 30mg 24149.0円悪性腫瘍による高カルシウム血症薬
■ゾメタ
★2004.12.8薬価収載 ビスフォス酸 4mg 41,257円 ※悪性腫瘍による高カルシウム血症
■アレディア
骨転移用。乳癌という病名では保険適応にならなくて、高カルシウム血症という病名で処方してもらっている点滴薬。
同じビスフォスフォネート系で、アレディアより世代の新しい、ビスフォナールや、オンクラストを使用している人もいると思う。私もはじめの1ヶ月はオンクラストだった。その使用1ヶ月のCTでは、ハーセプチンとの併用で、効果があり、腰椎の腫瘍があきらかに少し加骨してみえ、痛みも軽くなったのでオンクラストを続けたい気もしたが、病院の都合で、アレディアに替わってしまった。骨転移の状況によって、投与方法もいろいろで、月1回の投与だが、3週に1度、2週に1度等の例をみかける
骨転移に伴う高カルシウム血症の治療薬の商品名。直接がん細胞を殺す薬ではないが、骨転移による痛みを抑えるだけでなく、骨転移の進行も抑える作用もあり、ホルモン療法・化学療法と併用することで相乗効果も認められている。副作用も少なく、全身状態不良な患者にも問題なく用いることができる。同じ系統の薬で、オンクラスト、テイロックなどがある。
※私は、素人なので上記の方法が標準的な治療方法かどうかは、わかりません。
皆さんがどの様な治療方法を望むのか、情報収集し医者と十分相談してむ判断せねばなりません。しかし日本では、がん治療の薬は、まだ認可されていないものが多くあります。治療法については主治医によく相談して一人の医師だけでなく別の医師のセカンドオピニオンを受けたり、インターネットで調べるなどして、より良い治療を選択する必要があります。
現在癌は日本人の死亡率第一位、10人中3人は癌で死亡しています。しかし、医学の進歩はめざましく、今や癌は“不治の病“でなくなりました。ただ、現状では抗癌剤等の新しい治療を速やかに受けることが出来ない状態が存在しています。
上記の情報は、未承認薬を含む、最新の化学療法についての情報を提供しているのではと思っています。しかし患者が抗ガン剤の副作用に耐えられるかどうか・・。また副作用を抑える薬に対しての方法が、その患者に会わなければ抗ガン剤を長期にわたり続けることが出来ない場合もあります。
病院の主治医から「もう治療法がない」と言われても、まだまだ世界標準の治療方法が残されていることがあるように思われますのでけっしてあきらめないでください。
これから徐々に未承認薬の使用も認められると思われますので。
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乳ガンのテレビ特別番組
●2004年6月25日(土) (NHK教育 20時00分〜22時00分) EVワイド・ともに生きる
「ネットワークが医療を変える・全国初がん患者大集会」
●2004年6月30日(木) (NHK教育 20時30分〜45分) きょうの健康≪アンコールシリーズ≫
病を越えて「人生いろいろ乳がんとともに」*番組は予告なく変更される場合がありますので一応お確かめ下さい。
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■ 編集後記
今回は、転移性乳がん最新治療方法 2005.06.24記入
「ガン特集 その7」を取り上げました。 病院の主治医から「もう治療法がない」と言われても、まだまだ世界標準の治療方法が残されていることがあるように思わ
れますのでけっしてあきらめないでください。
これから徐々に未承認薬の使用も認められると思われますので。
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「ガン特集 その6」骨への転移の痛み
平岩正樹外科医によるとがんは200種類あり、それぞれちがった性質を持っているので抗がん剤も使い分けなければならないようです。また抗がん剤治療は、髪が抜ける、吐き気、食欲不振、下痢・便秘、口内炎などの強い副作用がでます。抗がん剤治療は半年から1年以上続けなければならず抗がん剤に対する正しい知識を持って、副作用の症状や体の状態などを医師に告げ、相談しながら治療方針を決めていくことが大事です。
副作用には、皮膚炎、悪心、嘔吐、下痢・便秘などもあり、乳がんの場合は、骨への転移の痛みの緩和方法として、鎮痛剤があります。痛みには、鎮痛剤による軽減や我慢できないときなどには放射線療法などがあります。
骨の痛みは、精神的な要因も大きく影響するようで、がんに冒されていない所までも痛くなるので精神的な緊張状態に陥らないようにすることが大切です。痛む時は、マッサージや指圧、それに痛む部位を氷枕などで冷やしたり、あんかなどで温めたりすると、痛みの軽減に効果が得られるようです。特に皮膚が赤くなったり、熱をもつ時は氷などで冷やすのがいいようです。少し元気なときは、散歩や軽い運動、入浴、音楽鑑賞などで気分転換を図れば痛みも解消されます。
乳がんの遠隔転移と再発について
乳がんに気づかず放っておくと、拡がったがん細胞は、わきのリンパ節に転移し、さらに血液やリンパ液にのって、骨、肺、肝、脳にまで転移する。
特に頸椎、胸椎、腰椎などへ転移すると脊椎の中を通る神経を圧迫して、下半身などに麻痺がおこる場合がある。最近は、化学療法などにより痛みや麻痺が少なくする治療方法が開発されました。
特殊タイプの乳がんには、皮膚が赤くなったりむくんで見える「炎症性乳がん」とよばれる乳がんのあることがわかってきています。皮下のリンパ管にがん細胞がたくさんつまっているときに見られるようです。
手術を受けた後でも30〜35%の人に再発や遠隔転移がみられ、3年・5年・10年後に再発することもあるようです。
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★総編集長:竹取の翁・かぐや姫☆ ○2005/06/13
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・「ガン特集 その5」 「がん患者集会」で治療薬の承認せまる
患者が望むがん医療の実現を訴える「第1回がん患者大集会」が5月28日に大阪NHKホールで開催された。会場は、全国20以上の患者団体から4000人以上の参加希望があり内1800人が入場、京都大学医学部附属病院 外来化学療法部長の福島雅典教授の講演や、抗がん剤治療に詳しく副作用のない抗ガン剤治療を標榜してきた外科医平岩正樹医師がゲストを交えて対談した。
集会は、世界標準の抗がん剤治療薬の早期承認や、地域・施設間の治療格差の是正など「患者の声を医療政策に反映させよう」「医療を良くしよう」と訴えられた。この大会には、尾辻秀久厚労相も出席したが、がん情報センターの設置については「検討課題だ」と述べた。
患者や家族、遺族によるアンケートでは、「治療薬の承認の遅れ」が92%と最も多く、次いで「治療だけでなく総合的に相談できる専門家がいない」86%、「治療費の水準」81%、「病院や医師の質に関する情報開示」78%という結果であった。
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☆★ 総編集長:竹取の翁・かぐや姫 ●発行部数700部突破!★ Vol.87
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各地で癌のシンポジウム開催
半日ドッグや行政の乳ガン検診の不手際により発見が遅れた患者が生死をかけた苦しい闘病生活をされている女性が沢山います。
その数は、把握できないほどの数であるといわれ、患者や家族らによる訴えが日増しに多くなり各地でシンポジウムや講演会が沢山開催されるようになりました。
たとえば・・
■ 日時: 2005年5月28日(土) / 13時 - 17時 ※ 開場: 12時30分
■ 場所: NHK大阪ホール (大阪市中央区大手前4丁目1番20号)
地下鉄谷町線・中央線「谷町四丁目」駅2番・9番出口すぐ
※ 客席:1417席(うち車椅子席8席)1階席=965席、2階席=372席 2階バルコニー席:80席
■ 参加対象者: がん患者および家族,がん医療に関心のある方
主たる最終目的は
日本がん情報センター設置
全国全てのがん患者に等しく標準的ながん情報を提供するシステムとして日本がん情報センターを設置し情報集約をはかる。
がん患者情報室
全ての患者が、提供された情報を十分理解し納得できるように、各がん拠点病院に「がん患者情報室」をおき、医療コーディネーターを常駐させる。医療コーディネーターは、がん情報センターとの情報交換を補助し、患者に標準的がん治療情報を解説し治療法選択の参考資料を提供する。
これにより、誰もが十分な時間と余裕をもって自己の病に関する正確な標準的情報を持ち、主治医と対等の立場で納得のゆく治療選択が可能となる。
これらのシステムの実現に向けてがん患者団体のネットワークを作り医療関係機関、行政との協調を図る。
■ 主催:がんを語る有志の会 癌と共に生きる会 癌治療薬早期認可を求める会
■ 参加方法: すぐに定員に達したようです。
■ 事務局: がん患者大集会実行委員会 事務局
〒556-0022 大阪市浪速区桜川1-4-8タウンハウスナンバ303
癌患者は、一刻を争う生死の中で何が新しい情報で良い抗ガン剤なのか、何か良い治療方法がないかと情報集めに奮闘しているのが現状です。
その中で何処の病院が良いのか、どの先生が良いのか、右往左往する日々が続いています。これをお読みの皆さんもいつあなたの間近に起こるかもしれません。いや起こっても不思議ではないのが現状です。
日本国内において2人に1人が癌になり3人に1人が死亡している現実があります。交通事故死亡数が年間約8000人ほどですが、癌死亡数は年間約30万人という恐るべき数となっています。政府をはじめとして官僚の皆さんの周りでも、同様の人達が増えているはずです。いったい何を考えているのでしょうか。
今元気な政府関係者でも3人に一人が癌で死ぬという気付けば政府をあげて必死になって行動する気になるはずです。これほど経済成長した日本が、なぜ医療後進国になったのでしょうか。
すべてのがん患者に世界最先端の医療を提供できるようにして頂きたいものです。
私の親類や上司それに友人など何人もの方がガンで亡くなりました。現在癌は、余命何日という事を宣言されなくなっています。それは、以前よりも良い抗ガン剤が適用されるようになったからです。しかし死亡原因のトップでありながら専門医の不足、病院による術後生存率の大きな格差、新薬の輸入承認の遅れ、高度先端医療との混合診療に消極的な行政や圧力団体など、ガン治療の進歩を阻害する要因をかかえたままです。
混合診療は、癌と戦う患者・家族のためでなく、現状のままのほうが居心地がよい人々のための仕組みになっているようです。外国で使用され効果のある新薬の抗ガン剤が、製薬会社などの都合によりなぜ日本で保険適用出来ないのか大変疑問です。患者が新薬で早く治癒すればそれだけ国の医療費が少なく済むこととなるのですが・・。
海外では標準治療薬として用いられている薬が日本で承認されても体質などによって「効果がある人と効かない人」も出てきます、しかし、がん患者にとって抗癌剤の選択が出来ることは重要なことです。
変な保険承認外薬使用の法律
保険承認外の薬を使用したり、保険で承認されている回数を超えて検査をしたりすると、自由診療となります。本来なら保険からはみ出した部分のみ、自費でまかなえばよさそうなものですが、日本の法律ではそのようになっていません。
患者は、保険承認外の部分だけでなく、今まで保険でまかなっていた部分まですべて自費でまかなわねばならないようです。
ガンのような病気は、保険診療だけで対処できればそれに越したことはないのですが、より良い治療法があれば、それが高額な保険外診療であっても、それを受けたくなるのは当然なことです。何故それを受けたばかりに本来なら保険診療で可能なものまで全額支払わなくてはならないのでしょう。大変疑問です。
未承認薬の遅れ原因は、製薬会社の利益を優先
製薬会社は自社で効果のないものでも、今収益を上げていれば、なるべく長く使って儲け続けたいので、なかなか新薬への取り組みをしようとしないようです。ゆえに10年という途方もない年月が無駄に費やされているのが現状です。つまり厚労省は製薬会社の利益を優先させて、がん患者には泣き寝入りを強いてきたのです。
「海外新薬の日本承認を遅らせば、国内製薬会社がもうかるということになるようで、裏で蔓延する国内製薬会社と医師・政府担当者・政治家等との癒着の存在・個人の利権が強くあるようです。
患者側の突き上げで厚労省は医師による未承認薬の治験を許可しましたが、治験への膨大な費用がかかることを見越して許可したようで、厚労省のもくろみ通り現在まったく機能していないのが状態となっています。
この解決策としてアメリカのように国が自ら治験を行う組織をつくらねばなりません。海外で効果のある抗ガン剤が国内に入ってくれば製薬会社があがったりになるのでしょうか?
海外で承認されていて日本国内で未承認の抗ガン剤は、条件付きで保険適用を受けることが出来るるようすべきです。
もうほかに治療できる抗ガン剤がない患者にとって、日本での効果・効能・副作用等の情報がない未承認医薬品の使用は、予期せぬ副作用が出ても患者の自己責任とする事にすれば良いのではないでしょうか。国は他人事でなく、早急に新薬承認をしてアメリカの最新情報を取り入れ取り組んでいただきたいものです。
日本の政治家は、癌患者のことは真剣に考えておらず、製薬会社からの献金を守ることが最優先で、海外支援ODAと言って何百億もの無駄金を他国に使ってます。その金を苦しんでいる国民の命を救う抗がん剤の専門医の育成などに使えばよいのです。
医学の世界は日進月歩ですが、新しく出てきた薬を、十分な審査もせずに承認することは、無理があります。
しかし、がん治療は、現在日本で承認されている薬だけではもう生き延びられない患者にとって、海外で効果のある未承認薬を自分の体で試してみたいと思うのは、人情でしょう。新しい薬を試す機会を奪う権利は、誰にもないはずです。
■ 編集後記
前々回に続いて「ガン特集 その4」を取り上げました。
変な保険承認外薬使用の法律と未承認薬の遅れ原因は、製薬会社の利益を優先であったからということがわかってきました。
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ガン特集 その3 検診で見落とされ毎年増え続ける「乳がん」患者
あるホームページから・・・
@例
産婦人科診療所で、乳房のしこりに医師は、触診後「乳腺症でしょう」。5年後の夏にしこりが痛みだし30歳以上を対象とした市の乳がん検診で同医師は、触診だけでなく超音波(エコー)検査し 「乳がんは痛まない脂肪の塊です」。2年後の秋、しこりがはじける感覚が走り5センチ以上。ほかの専門病院の精密検査でしこり組織を調べ「悪性」。12月摘出手術7×5×2.5センチがんで摘出したリンパ節すべてに転移。
前出の産婦人科は、乳がんの専門科でないという。なぜ検診の指定機関に・・。転移治療が始まり放射線や抗がん剤で髪が抜け落ち、体中が痛む。一日中、寝ている。何もする気にならない。今年肝臓に転移し「余命は?」と尋ね。主治医は「半年です」・・。
A例
00年6月、左乳房にこりで国立病院の外科を受診。マンモグラフィーや細胞診などを受けたが「乳腺がはれている程度で、心配はいりません」 。10月しこり大きくなり同じ病院で検査「1センチのがん」。手術後、リンパ節への転移。抗がん剤治療したが反対側の右乳房にしこり両方の乳房を摘出。その後皮膚転移、肝臓転移。その年12月、息を引き取る。
B例
都内の会社員女性は、00年11月、左胸に1センチのしこり。近くの産婦人科で視触診と超音波検査「乳腺症でしょう」と言われる。しこりは大きくなり半年ごとに受診したが「心配ない」。02年6月しこりの細胞診結果でがんとわかり2年近く見落とされる。
C例
都内の女性は、検診で「鈍い痛みがある」と訴えたが「痛みは気のせい」と言われ安心。がんとわかったのは1年後でしこり3センチ、リンパ節に転移していた。
上記の報告は、現在の市町村などの専門医でない「乳がん検診」がいかにずさんであるかの実態を表しているとおもう。検診で「乳がんではない」という判断により安心してしまい、それが原因で乳がんの発見が遅くなって手がつけられない事態となっている。半日ドックでの「乳がん検診」でも同様のことが多く発生している。
乳がん検診は、日本乳癌検診学会などが認定する専門病院で乳がんの専門医と言われる名医に受診し、マンモグラフィー、超音波検査エコーの精密検査を受けることが大切。■ 編集後記
前回に続いて「ガン特集 その3」を取り上げましたが、今回は検診で見落とされ
毎年増え続ける「乳がん」患者を取り上げました。読者の皆さんに「乳がん検診」が
いかにずさんであるかがおわかり頂けたと思います。
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ガン特集 その2
動き出した政府のがん検討会
尾辻厚生労働大臣は、がん検討会で 「がんは日本人の死因の第1位で毎年約30万人亡くなっている。がん治療の格差が問題となっているが、日本のどこに行っても望む治療を受けられることが重要、がん5年生存率を20%向上するという政府目標のため、対策を一層推進すること」と述べられた。 いよいよ政府によるガン対策が本格的にスタートしたといえよう。
また三浦氏は、「患者は闘病中に情報不足に陥り、適切な治療が受けられていない」と指摘し、「日本がん情報センターの設置が急務で、標準的治療法や各病院の治療それに患者会情報を集めて患者相談窓口の機能充実をして患者の視点にたった発想が必要であ。また抗がん剤を使いこなせる医師が不足している」と早急な育成策を求められた。
垣添座長は、「欧米先進国ではがん死亡者が減少しているのに、日本は増加している。」と述べられた。
報告書によると国立がんセンターを中心に「がん拠点病院全国連絡協議会」を作り、全国レベルの治療成績などのデータ整備をし、国民や医療関係者に情報提供を行っていく方向が示された。そして国立がんセンターは、仮称「情報センター」を設置し、ガン拠点病院として医療情報の収集・分析・発信を行うためにホームページ等による情報体制強化と質の高いがん統計データ(死亡、罹患、生存)の提供がおこなわれるとしている。
がんは死因1位で毎年30万人が亡くなっている。その中でも日本では30人に1人が「乳がん」にかかり、2003年度には9805人が亡くなった。しかし、実際の日本人の乳がん患者は、予備軍(乳がんなのに知らない患者)も入れると20人に1人が患者になっていると言われています。皆さんの友人や親族などが癌で亡くなっている方が多くいる現状を見ると一日も早く対策を立てて頂きたいものです。
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ガン特集 その1 NHK「がん医療を問う」放送
シリーズ・日本のがん医療を問う」を2夜連続放送。第1夜「“救える命”を救うために」 第2夜「がん死亡率は下げられる」 がありました。
感想・・・私は、第2夜を再放送で見ました。大変良くできた番組でした。
これほどガンは社会問題となっているのに、民間放送ではほとんど取り上げずに、連日連夜JR事故の検証などばかりしている。たしかにこれも必要だが「その電車に乗っていた出勤途中のJR運転手が、事故に遭遇した後も予定勤務の運転をさせていた・・・」のは何故か問題だ ? と報道されているらしい。天王寺電車区の区長らが大きな事故があったのを知りながらボーリングにいっていたのは、大変軽率である。しかし、区長は職場戻ったがその他は2次会3次会まで参加していたようである。
話が横にそれたがガンに戻そう。一部のテレビ局では、タレントがでて面白可笑しく視聴者に心配だけさせて視聴率を稼ぎ実態を放送していない番組が増えているのが現状です。これの方が簡単でタレントさえスタジオに来てくれればてっとりばやく作れて簡単だからなのでしょう。最近のテレビのうるささと内容のなさにうんざりしておられる方が多いようですが。
ガン患者を持つ家族にとっては、「最新の情報を伝えてほしいのです」と番組の中で訴えておられました。患者や家族にとっては、番組の中でも話されていたように3年後5年後の対策よりも、明日がどうなるかという緊急事態なのです。
番組で医療関係者が言っているような、そんな悠長な、金がない・・、教育が・・、学会が・・などということよりも後数ヶ月かもしれないという人にとってはどうでも良いのです。いま現在において最新で最高の医療を望んでいるのです。
最近の国立がんセンターのホームページも少し充実してきました。しかし、患者が知りたい患者のための最新情報はありません。確かにガンの種類によって色々な治療方法もありますが、基本的な最新の治療方法と抗ガン剤の治療効果と結果がわかればよいのです。 IT社会になったのですから国立がんセンターが行っているガン治療の最新情報を発信するのに3年5年必要なのでしょうか。やる気さえあれば明日からでも発信可能です。これがIT社会の目指している真の姿では無いのでしょうか。
ガンの死亡者を減らすには、集団検診に問題があり充実させる必要があります。
特に乳ガンにおいては、乳ガン検診で専門でない医師の視触診に頼っていたため乳ガンであるのに関わらず「大丈夫」という結果が出されたために安心してしまい発見が遅く手遅れになっている例が多く発生しています。最近マンモグラフという方法をするようになりましたが専門医でないとなかなか発見しにくいようです。
人間は、誰でもガンになる細胞を持っているようです。しかし仕事が忙しいなどでストレスがたまっていくと食生活が不規則になり睡眠も十分に取れなくってガンにかかる患者が増加しているように思われます。私の周りでガンになった人を見ると、ほとんどがこの様なまじめで仕事熱心な人が多いようです。
最近良くいわれているのは、免疫カが低下するとガンの発生確立が高くなるといわれています。つまりストレスや加齢などにより免疫力が低下すると、ガン細胞の発生が抑えきれなくなりガンが発生してしまうようです。健全な生活ならば、排除されるはずのガン細胞も、ストレスなどが重なると増殖するとされています。このためストレスにより睡眠や食事が不規則にならないよう心がけて、ガン細胞の変異を抑えガンの発生を予防することが必要であります。
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「21世紀の医療は統合医療になる」の中で
医業類似行為について:
健康食品については、学術的に明白なものについて公開されたものが少なく、新聞・雑誌・テレビの広告により販売されるものが多い。また医師と称する経験本が氾濫し国民の混乱の原因の一つとなっており、厳しく監視する必要がある。消費者はこれら食品の選択に苦慮している。癌患者などは“藁をも掴む思い”で高額なものを購入しているのが現状である。、国民が戸惑わないためにも、なんらかのガイドラインが必要である。
と述べられている。
私は、上記の統合医療について早急な対策が必要と考えている。西洋医学と東洋医学の併用によるガイドライン化が出来れば安心して服用できるのですが。早く実現して頂きたいものです。
現在の医療は、情報公開され患者にすべて話して患者さんが選択する時代になっていますが、乳がんと告知されれば動揺して冷静に治療法の選択なんてできないはずです。そして乳がんと診断されてから手術までの数週間でどこまで乳がんという病気を正確に理解しどの様な治療をすれば良いかなどの判断ができるでしょうか。手術療法には(乳房温存手術・乳房再建・センチネルリンパ節生検等)、薬物療法には(ホルモン療法・化学療法等)がありそれにたいしてどれを選択するのかが必要です。「セカンドオピニオン」制度があり、それを求めようと思っても知識や時間それに何処へ行ったら適切な回答がいただけるのかわからず、ただウロウロするばかりです。
私は、ホームページの「掲示板」と「電話」それに「メールの三人による的確なアドバイス「セカンドオピニオン」を求めてネット上を毎晩遅くまでさまよい続けました。わたしは、これらの分野からのアプローチできる方法を増やす必要があると実感しました。また、乳がんにも色々な種類や段階により治療方法や抗がん剤の選択にもあらゆるものがあるのを知りました。しかし、これらの抗がん剤は、対処療法であり根本治療ではありません。普通の薬と違い抗がん剤の副作用は、創造を絶する副作用があります。この副作用は、がん細胞以外の臓器を破壊したりするようです。ゆえに、その治療方法も確定されたものがなく先生らの経験に基づく治療が行われているようです。これでは。患者や家族の不安がつのるばかりです。国立がんセンターは、海外の最新情報のデーターに基づき最新の治療方法をネット上で公開するべきだと思います。早急に新しい治療としてのDNAや遺伝子治療それにバイオによる分子標的治療や免疫療法の薬を開発して頂かない限り癌患者の不安や苦痛が募るばかりです。
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「がん遺伝子を追う」から
抗がん剤は免疫力を低下させるから免疫刺激剤と抗がん剤を一緒に使うという日本のシステムは、せっかく増殖を始めた免疫細胞が抗がん剤で殺されるので、理屈に合いません。また、今のがん免疫治療法は、他の治療が効かなくなった状況になってから使われていますが、それでは免疫がくたびれすぎで、なかなか活性を取り戻せません。まだ防ぎようのある時期に免疫治療をやれば、かなりのがんが抑えられるのではないかと思います。また、遺伝子治療にもいくつかの戦略があります。がん細胞を一旦採り出し、放射線で細胞を増殖できなくしたうえで、免疫を刺激するサイトカイン遺伝子と一緒に身体に戻す。そうすると元のがん細胞の抗原性を見つけて免疫細胞ができる。がん細胞にアボトーシス(細胞死)を起こさせる遺伝子を導入して細胞を死なせる治療も期待できる。また、がんに特異な抗原のペプチドや遺伝子で免疫を高めるなどいろいろ試みられています。
私は、上記のようにこれからの乳がん治療方向は、患者さん個々の遺伝子発現の状態などを調べて個別的な治療としての根本的な遺伝子による方法で行う必要があると考えます。従来はだれもが副作用の強い抗がん剤を投与されて次々に抗がん剤を変えるなどしてきたために死期を早める事態となっています。これからは個人の患者に合わせた副作用のない遺伝子・DNA・バイオ技術による根本治療を目指すべきです。ハーセプチンは、DNAが引き出した組み替え遺伝子で、人の表皮の発育因子受容器2蛋白質のドメインに細胞ベースの分析で高い同族関係で抗体を人間化した新薬です、一日でも早くこれら新薬による副作用のない根本治療薬が出現することを願っています。2004.09.25 http://www.brh.co.jp/s_library/j_site/scientistweb/no23/
最近のがん特集に関する新聞記事から
■「乳がん、国がマンモグラフィーの半額補助」 『朝日新聞』 2004.08.30
乳がん対策として、厚生労働省は05年度に、検診用の乳房マンモグラフィーを新たに全国の自治体に500台、整備する方針を固めた。この装置により現状の約2%から50%以上に引き上げられ視触診では見つけにくい早期の微小がんを見つけることができる。
やっと政府が動き出した年約3万5000人が乳がんになり約1万人が死亡している。今までの視触診で発見されなかった乳がんが初期の段階で発見されるようになった。
セカンドオピニオンの方法 http://www.2-opinion.net/html/pdf/booklet.pdf
■「セカンドオピニオン協力医師リストを公開」 『朝日新聞』 2004.08.30
病気の診断や治療法について別医師の意見を求めるセカンドオピニオン協力医師リストを市民団体が作り、インターネット上で公開を始めた。乳がんと血液がんについて149人の協力医のデータを載せている。
協力医は乳がん46人診断や治療内容、家族や電話による相談の可否、費用など十数項目を紹介した。
この制度大変ありがたい制度であるが、正直なところ癌患者は、セカンドオピニオンへ行く時間が無い、また行くためには現在の主治医にカルテを作成してもらわないと相談出来ない。このためメールや掲示板に頼っているのが実情である。この方法をもっと増やして頂かないと医者を変えるためのセカンドオピニオンでしかない。
■「中国でがん免疫療法」 タカラバイオ臨床試験着手 『京都新聞』2004.09.07
活性化リンパ球療法だそうです。患者の血液から採取したリンパ球を抗体で刺激して培養・増殖し、再び体内に注射してがん細胞を攻撃させるという画期的な方法。
副作用が少ないようなので早く実現させて頂きたいですね。
■「がん抑制の薬製造へソフト」 京大教授らが開発 実験通し事業家へ 協力企業募集 『京都新聞』2004.09.07
がん発生を抑制する薬を製造するためのシュミレーションソフト開発。理論上の仮説で生物実験による実証のために約8億3000千万いるようなので企業の協力を求めている。075-315-6603へ
癌治療薬の開発には、すごいお金がかかるのですね。しかし国の防衛予算などから考えれば安いものです。癌の特効薬が出来れば、ノーベル賞ものだと言われているだけに京都から次のノーベル賞がでる可能性もありますね。京都が誇るナノテクとバイオ技術による方法なら、安心して服用できる「がん抑制剤」が近い将来実現するものと思われます。
■抗がん剤の薬事承認拡大 (2004年9月6日 読売新聞
抗がん剤には、「薬事承認」のない適応外使用と言い保険の対象とならなかった。そこで、厚生労働省は、科学的に効果が証明されたものを製薬企業が申請すれば15療法に限り認められ保険適用になるという。
いよいよ厚生労働省が、がん患者のための抗がん剤などの適用に踏み切った。癌患者にとっては、世界で効能が認められ広く使用されている薬を保険で使えるようになったのである。これによりがん医療が世界レベルに一歩近づいたことになる。●
■がん転移阻止の可能な器官形成の制御機構解明 (共同通信9月14日)
動物の細胞変化は、特定のタンパク質によって制御されることを理化学研究所神戸研究所の高橋淑子チームリーダー(発生生物学)らが確かめ、米科学誌に発表。
がん細胞の転移でも細胞変化が起きるため治療への応用につながる可能性があるとしている。ニワトリの胚で、背骨や筋肉になる「体節」という塊が、成長過程で小さく分かれた「分節構造」になる際の様子を調べ、2つの特定のタンパク質が、間充織細胞から上皮細胞への変化を調節していることが分かった。高橋リーダーは「このタンパク質を制御してがん細胞の変化を邪魔すれば、がんの転移を抑えられる可能性がある」としている。
ついにがんの転移メカリズムが解明できたのではないかと思われる記事です。アメリカの方でも同様にたんぱく質による転移について述べているものもある。
タンパク質操作が乳がん細胞を抑制腫瘍成長を妨げる薬の開発が可能に ■M.D.アンダーソン 2004年9月21日から
乳がんの拡大を促すふたつのタンパク質と同時に腫瘍細胞の形成を止める方法を科学者グループが、新たな研究により発見したという発表もすでに出されています。
Protein Manipulation Stops Breast Cancer Cells Drug Could Be Developed to Prevent Tumor Growth Scientists have found two proteins that work together to promote the spread of breast cancer, as well as a method that stops tumor cells from forming, according to a new study
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乳がんの検診
集団検診と個人的に病院に行く方法がある
集団検診では、主に触診が行われ、必要と認めると、超音波で検査する。さらに問題があるときは、病院受診が勧められる。
最近では、マンモグラフィーというレントゲン撮影が行われる検診もある。
触診
医師が、触診することで、しこりの有無を評価する。
マンモグラフィー
レントゲン撮影で、しこりの形、小さな石灰化などを評価出来る。
板に乳房を挟まれるため、多少の痛みを伴うこと、患者の羞恥心、その他の感情などへの配慮が必要である。
聴音波検査
皮膚の上から ゼリー状の液を、端子に付け聴音波にて診断をする。
しこりの形、深さなどがわかる 。
(画像で、明らかに悪性を疑われる所見であっても、細胞組織の評価があわないと、手術は出来ない)
穿刺細胞診
しこりに針を刺して細胞を採取して、細胞の種類をみる。
部分切除による組織診
手術室などで部分的に切除し、細胞の病理組織を調べる。
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乳がんの治療
乳がんは、がんの増殖が乳管内にとどまっているものを「非浸潤がん」といい、 乳管の基底膜を破り、乳管外に浸潤したものを「浸潤がん」という。
組織的にみると、さらに細分化される。
乳がんの進展形式に関する考え方のとらえかたで、手術の形式が変わり、その治療に対する方法も違ってくると考えられている。
Halstedの考え方は、がんが順々に進展するものであり、がん細胞は、リンパ管を通ってリンパ節に定着するものリンパ節転移は原発巣から直接的に進展してきたもので、これを経て全身化が起こる。
所属リンパ節はがん細胞の通過をとめる砦である。所属リンパ節は解剖学的に重要である。がん進展に血流は大切ではない。
がんは、宿主と無関係に増殖する。手術可能な症例は「局所病」である。
Fisherの考え方は、がんは、順々に進展する物ではない。がん細胞がリンパ節、リンパ管の中に存在するのは、血流とリンパ流の接触によるembolizationの結果出現するので、リンパ節転移は宿主、がんの生物学的関係を示すもので、リンパ節転移が発生していると他所にも転移が進行している事がわかる。
所属リンパ節は、がん進展を阻止する砦として働くものではない。所属リンパ節は生物学的に重要である。
がん進展に血流は大切であり複雑な宿主・がん相互関係は本性のあらゆる現象に影響を及ぼしている。
手術可能な時期はすでに「全身病」である。
原発乳がんに対する各術式適応の目安は、腫瘤のサイズ・遠隔転移の有無、腋窩リンパ節の個数で決められ手術時に乳がんの病気(Stege)が評価される。予後も予測される。
手術は、乳房温存、胸筋温存乳切、拡大乳切(胸筋をとる)さらに、乳腺だけくりぬくという方法がある。
手術前の化学療法や、手術後の補助療法が加わってくる。過去、乳がんは大きく胸筋を切除し、卵巣の切除までした時代があった。 しかし、手術の形式と生存率の比較が行われ、徐々に手術の方法は小さくなりつつある。
卵巣の切除も、ホルモン剤の発展により、薬学的に、行われるようになり、切除しなくなった。
乳がんの予後に因子である腋窩リンパ節の転移個数により治療方法が決められる。最近では、腋窩リンパ節に転移しているもののみを切除する方法がとられるようになった。腋窩リンパ節に転移していない患者でも3年後5年後に再発する場合があり常に注意しておくひつようがある。
内分泌療法(ホルモン療法)・化学療法・放射線療法
がん細胞が、ホルモン依存性で、ホルモンレセプターを持っているかによって、ホルモン療法の内容が決まる。
閉経前と後では、閉経前はたいがい脳下垂体から出されるホルモンLHーRHを遮断するための薬が使われる。
さらに卵巣からでるエストロゲンを押さえる薬(TAM:ノルバテックスなど)を併用する事もある。
単純にエストロゲンを抑える薬のみを使うと、脳下垂体が、体内のエストロゲンの量が足りないからと、LHーRHを分泌し卵巣を刺激し続ける事になるので、併用する事がある。
閉経後は、卵巣の機能が衰えて来ているのでエストロゲンを押さえることで効果があるとして、TAMのみのことがある。
他に、ヒスロン・アロマターゼ阻害剤などの、ホルモン剤がある。
手術前の化学療法は手術前に治療をすることで、腫瘍の大きさを小さくしたり、遠隔転移がある場合に行われる。
手術後の化学療法は、腋窩リンパ節の転移個数さらに、所属リンパ節の転移のレベルにより決められる。
DNAレベルで作用するアルキル化剤・代謝拮抗剤・抗腫瘍性抗生物質・細胞分裂時作用するタキサン類などがある。
一般的な治療は、CAF(エンドキサン内服、アドリアマイシン注射、5FUの注射)・CEF(アドリアマイシンの代わりに、エピルビシン)
CMF(アドリアマイシンの代わりにメトトレキセート)である。
術前化学療法や再発乳がんにはタキサン類(タキソテール・タキソール)が用いられる。多剤併用する症例も増えている。
2001年6月1日、保険適応になったハーセプチンと言う薬がある。
これは、免疫抗体反応を応用した薬で、がん細胞の表面に存在する「HER2受容体」を抗原として作られたヒト化抗体である。
転移性の乳がんの中でも、「HER2強陽性で3+」と判定された進行性の速い患者さんのみに効果がみられている薬である。
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化学療法
手術後の補助療法として行われる化学療法と再発、転移乳がんの化学療法 。
腋下のリンパ節の転移は、全身の転移の可能性がある事を示唆すると言われている。
ホルモンレセプターが陰性の場合や、腋下リンパ節転移の数が多い場合化学療法が行われる。
手術の前に、化学療法を行って、腫瘍の縮小化が期待され、切除領域の縮小を図ることもある。
CAF
エンドキサン、アドリアマイシン、5FU
エンドキサンの内服2週間、1日目にアドリアマイシン、5FUの注射を行う。
1回量を減量し1日目、8日目にアドリアマイシン、5FUの注射を行う方法もある。
残り2週間は休薬日となる。
副作用は、骨髄抑制、嘔気、嘔吐、食欲不振、倦怠感、便秘、下痢、脱毛などである。
アドリアマイシンは心毒性があるため、長期使用による心筋障害が起こる可能性がある。
使用上限が決められている。
CEF
エンドキサン、エピルビシン、5FU
エンドキサンの内服2週間、1日目にエピルビシン、5FUの注射を行う。
1回量を減量し1日目、8日目にエピルビシン、5FUの注射を行う方法もある。
残り2週間は休薬日となる。
副作用は、骨髄抑制、嘔気、嘔吐、食欲不振、倦怠感、便秘、下痢、脱毛などである。
エピルビシンは心毒性があるため、長期使用による心筋障害が起こる可能性がある。
使用上限が決められている。
CMF
エンドキサン、メトトレキセート、5FU
エンドキサンの内服2週間、1日目にメトトレキセート、5FUの注射を行う。
1回量を減量し1日目、8日目にメトトレキセート、5FUの注射を行う方法もある。
残り2週間は休薬日となる。
副作用は、骨髄抑制、嘔気、嘔吐、食欲不振、倦怠感、便秘、下痢、脱毛などである。
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以上がDNAに作用して抗腫瘍作用がみられる。
商品名と一般名が混在しています。わかるものは「商品名(一般名)」としてみた。
アルキル化剤:エンドキサン(シクロホスファミド)・メルファラン
代謝拮抗剤:メトトレキセート(メトトレキセート)・5FU(フルオロウラシル)・FT(テガフール)・UFT(テガフールウラシル)・カルモフール・フルツロン(ドキシフルリジン)
抗腫瘍性抗生物質:アドリアマイシン(塩酸ドキソルビシン)・エピルビシン・マイトマイシンC
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以下が細胞分裂の際に作用して抗腫瘍作用がみられる場合。
TXT
タキソテール
毎週1回使用する方法と月1回使用する方法がある
副作用は、骨髄抑制、嘔気、嘔吐、食欲不振、倦怠感、便秘、下痢、脱毛 手足のしびれ、むくみ、爪や皮膚の異常などである。
TXL
タキソール
毎週1回使用する方法と月1回使用する方法がある
副作用は、骨髄抑制、嘔気、嘔吐、食欲不振、味覚異常、倦怠感、便秘、下痢、脱毛 手足のしびれ、むくみ、爪や皮膚の異常などである。
最近は、アドリアマイシンとタキソテールを併用する方法もある。
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抗ガン剤による副作用の対処
重篤な感染症にならないよう風邪などひかないように、うがい、手洗いなどを励行する。
食べられるときに、食べたいものをとるようにして、栄養の補給をする。
便秘時は緩下剤を用いる。下痢の時は温かい水分をとるようにして、脱水にならないようにする。
脱毛は、治療が終われば毛がはえてくるが、ボディイメージの変化による精神的負担になるので、極力さけたいものである。 帽子が一番良い。アデランスなどの色々な製品があるが患者にとってはそんなおしゃれをしている暇がな面倒なので買わなくて良い。
治療中は、頭全体を冷やすことで、毛根への影響を押さえ、切れ毛、脱毛を遅らせることが出来る。ダンクールキャップと言う市販製品もあるが、ソフトアイスノンを頭に巻き付ける方法がある。
頭を冷やしても、ほとんど効果のみられない場合もある。 抗ガン剤の影響で微熱が出るときがありアイスノンなどをタオルで巻くなど工夫すればおちつく。
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MRI
MRIにより、乳房内のしこりの形の評価、広がりをみる。
乳管内の病変の広がり状況がわかる 。
手術の方法を決めるのに有効である。 最近PET-CTという大変高価なものがでてきた。体全体の癌がどの様になっているのかを見るのにはよいが、治療するときには、さらに細部を見る必要があるのでMRIがかかせない。
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乳ガンの「HER2タンパク 3+」には、「ハーセプチン」
最近、細胞の表面に「増殖に必要なえさを取り込むための手〔受容体〕」を持っていることが分かりました。この手を持っている細胞は、持っていない細胞にくらべ、えさをたくさん取り込めることができるので、活発に増殖すると考えられています。このえさを取り込むための手は「HER2タンパク」と呼ばれています。「ハーセプチン」はこの手を抑える「手錠」のような働きをする薬です。がん細胞は、手に手錠をかけられるため、増殖に必要なえさを取り込むことが出来なくなり、兵糧責めにあう形で抑えられることになります。
転移性乳がんの方
ハーセプチンは今のところ、がんが乳房以外に拡がった状態の患者さんに効果があることがわかっています。抗がん剤やホルモン療法剤による治療も行うことがあるのですが、ハーセプチンはこれらの薬とは全く違うしくみの効果を発揮します。
がん細胞のHER2が多い方
ハーセプチンは、手であるHER2たんぱくをえらんでくっつくように作られていますので、ハーセプチンの効果が期待できるのは、がん細胞にHER2をたくさん持っている3+の方のみです。
手術や検査でとったがん細胞の表面をしらべてみて、HER2がほとんどない人(0)、あまりない人(1+)、かなりある人(2+)、たくさんある人(3+)にわけ、強陽性の(3+)の人が治療の対象となります。(2+)の人も対象となる可能性がありますが、患者によってあまり思わしくない場合があるようです。がん細胞の検査の結果がでるのに1〜2週間くらいかかります。
ハーセプチンは単独で使用したときでも効果があるとされていますがほとんど効果がないと考えた方が良いようです。タキサン系の抗がん剤と併用することよりより高い効果がでることが分かっています。
タキサン系の抗がん剤と併用した場合、約半数の人にしこりが小さくなる効果がみられました。また、病気を抑え、普通の生活ができる時間も、抗がん剤だけの場合よりも、良い成績が得られています。したがって、あなたがハーセプチンとタキサン系の抗がん剤の治療を受けることにより、病気が抑えられる、進行が止まる、などの可能性があります。
ハーセプチン治療
ハーセプチンは、一般名をトラスツズマブといい、HER2という細胞表面に存在するたんぱく質と結合する抗体です。乳がんの患者さんの20〜30%で、がん細胞表面のHER2過剰発現がみられ、過剰発現のみられない場合に比べて、がんの進行が大変早いことが知られています。このHER2の働きを何らかの方法で抑えることができれば、増殖を抑えられるのではないか、という発想で開発されたのが、HER2のモノクローナル抗体であるハーセプチンです。実際に海外の臨床試験でHER2過剰発現のみられる転移性乳がんの患者さんにハーセプチンを投与したところ、効果がみられました。これまでの抗がん剤とは発想の異なる新しいタイプの治療薬ということで、一気に注目を集めました。日本でも2001年4月に承認され、HER2陽性の3+の転移性乳癌の患者さんの多くがこの治療を受けています。このハーセプチンは、現在日本では、転移性乳癌の患者さんのみしか使用することができません。
私が今までに集めた情報によりますとHER2 3+の患者さんには、ハーセプチンとタキソールが良いようです。しかし乳ガンは、同じようなものであっても患者さんによって効果がまちまちであるということです。2005.05.28現在
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ハーセプチン使用患者の体験談
ここからは、ハーセプチンを使用した後のある患者の体験談を書いていきます。
2004年6/28使用予定しました。
朝から、いえ、何日か前から緊張していました。他の薬は、ヒトが使用した状況を長年見てきていました。ハーセプチンは効能書きに書いてあっても、どうなるかわからない薬・・・・・心配でした。
朝、「薬の溶解後の安定性から、溶解後使用速やかにと言う薬」を速やかに使うためには、数少ない血管から、本日の血管を探すことに時間がかかっては、ならないので、他の維持薬でライン確保しました。
薬を始めてから頻回に、医師と看護婦が「どう?」と見に来たけれど、代わりがありませんでした。1時間半経過したところで、頭痛と背中がさわさわしてきたので、これから悪寒がくるかなと思ったけれど、 大きく変化がありませんでした。試しに熱を計ってみると、あがっているではありませんかでも、激しい悪寒は来ませんでした。
何とか2時間が過ぎて、熱も対して上がらず終了。でも24時間以内に副作用は出現と書いてあったので、しばらく維持薬で点滴をつないでいました。
普通の維持薬を点滴しているようなかんじかなあ・・・・・
抗原抗体反応を応用した薬だけれど、奏効率は30%、効けばいいなあと祈るだけです。、奏効率は30%、効けばいいなあと祈るだけです。
現在、薬と、放射線の影響なのか、病気からくるリンパ球の減少なのかわからないけれど、 この間から気になっているのは、血液中のリンパ球が少ないことです。
せっかく抗体を身体に入れても、自分の身体からのバックアップが少なかったら、どれだけ効くのかしら?・・・・
今回 熱が出なかったのも、私のリンパ球が少なかったからじゃないかしら・・・・・ よけいな心配が出てきます。
副作用の出現率と、薬の奏効率の関係は調べられていないし、 それでも、抗ガン剤を使うと、髪の毛が抜けたり、白血球が少なくなると薬が効いて居るんだなあと思うものですが、今回は、そのような副作用は無いことになっているので、入院したと言う実感しかありません。
今まであがらなかった腫瘍マーカーCA15−3が少しあがっているから、これが目安になるのでしょう。
このようにあまり身体に侵襲が少なくて、もう少し奏効率が良くて、そんな薬がほしいです。出来れば、補助療法の段階で、使用できたらいいのに・・・と思います
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「日経メディカル」が連載
【がんの治療成績を読む】生存率格差の解消目指し、という記事を「日経メディカル」が連載している。
それによると実に病院によって格差のあることがわかる。ただ、それぞれの病院が同じレベルで出したとは考えられないので相当な誤差があるとおもわれる。
ガン患者にとって、最高の現代医学のもとに治療されるのが本筋であるが、なかなか医術はそのようにはならない。
しかし、ガン治療に対する標準的な治療方法さえ示していない現状では、格差がでて当然である。
今回の調査により、成績の良い病院の結果を一日でも早く公表し、それぞれの患者にあったよりベターな手術方法や抗ガン剤等の処方を発表して全国の病院に知らせるべきである。
生存率が高い施設の成績を他の施設が実現できれば、5年生存者が年に数万人程度は増えると考えられるとさえいわれている。一刻も早くがん登録を整備して施設間、地域間の成績格差をなくし日本のガン医療が世界一になる日を望んでいる。
ホームページ上では、この「日経メディカル」が常に最新情報をながしておられます。患者にとっては大変ありがたい存在です。
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乳ガン情報ではありませんがこの様な最新情報ですぐに対処出来る対応が必要と考えます。ゲフィチニブに延命効果なし・米国学会で発表
放射線化学療法と抗癌剤による治療を行った患者への維持療法としては、ゲフィチニブ投与に延命効果は認められない─との比較臨床試験解析結果が米国癌治療学会で発表されたのを受け、厚労省は16日、日本肺癌学会に対し「ゲフィチニブ使用に関するガイドライン」改訂の必要性について検討を依頼する方針を決めた。
同省は、発表されたような投与方法は「わが国の通常の肺癌治療では行われていない」としている。[日本医事新報(第4230号掲載)]2005.06.15
以下を必ずお読みください。
上記に記した内容は、色々なホームページや患者さんから聞くなりして収集した物です。
すでに古い情報や間違っている物もありますので治療に関しては十分にお確かめになってください。
この情報に対しては、如何なることが発生しても、当方は責任をとりませんのでご了承ください。
【アメリカ国立がん研究所】
●アメリカ国立がん研究所(NCI)ホームページ(英語)
●アメリカ国立がん研究所への問い合わせ電話番号
1−800−422−6237(英語/日本語の電話はありません)
※アメリカ国内からしかかかりません/アメリカ在住の方なら通話できます。
●住所 NCI Public Inquiries Office Bldg. 31, Rm. 10A31
31 Center Drive, MSC 2580 Bethesda, MD 20892-2580
※ホームページに記載されているものです。
【番組で紹介した治療や研究】
□ 外科手術 「隔離かん流治療」
●アメリカ国立がん研究所外科部リチャード・アレキサンダー博士
現在は、大腸がん、眼球メラノーマが肝臓に転移した患者が臨床試験の対象です。
(英文)Dr.
Alexander, NCI Surgery Branch,
治療名は"Isolated Hepatic
Perfusion" または "Isolated Perfusion"
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『竹取物語』研究所(竹取の翁・かぐや姫)小泉芳孝
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